7.夜泣き
遅くなってすみません
これからもっと忙しくなるので不定期化します
自由に楽しく読んでもらうことを優先に作るので今後とも宜しくお願いします。
20◯0年✕月
昨日のことで未だ心は泥の中にいるような気分だった。
友達"だった"人に忘れてくれと言われた。
忘れることなんてできないって思うたびに胸が痛くなる。
とりあえず今日はコース別学習を楽しむことにした。
藤澤はサンドブラストの方にいったため結局話せそうになかった。
ラフティングはなかなかに川の水が冷たく、帰ってきた頃には早く着替えたいという気持ちでいっぱいだった。
サンドブラストがどんなものか正直わかっていなかったので、写真を送ってもらうつもりでいたが昨日のことがある以上、木坂に頼むことはできず藤澤くんに頼んだ。
ホテルについてから写真は送られてきた。
4つの紫のコップとその真ん中に赤いコップが並べられた写真。
ペンギンや蝶など様々な模様がコップを彩り太陽の明るさをやんわりとまとっていた。
ただ、少しだけ、なにか引っかるようなところがあった。
特段これが下手みたいなのはない。
どれも綺麗で、、、
「なにか、こう、なんていうか、、」
「夢〜どうしたの、そんな難しそうな顔して」
「あ、いや、なんでもない」
「そういやさ、明日どうする?」
たぶんこの違和感のことを言っても光代ちゃんたちにはわからないだろう。
自分を変なやつに見せるよりこういうことは抱え込むほうが誰にとっても都合がいいはず。
そうやってずっと過ごしてきた。
自分が違和感を覚えることは他人にはなんでもないようだった。
その日の夜はうまく寝付けなかった。
もともと寝付きが良くないのは分かっていたがやけに体が寝ることを拒絶していてベットの上で暗い部屋の中で黙って座っていた。
暗い静かな部屋の中にいると黒く冷たい底のない世界に落とされたように感じる。
風もなく音もしないがひたすらなにかに吸い込まれていくような感じに何もできないまま時間だけが過ぎていった。
次の日の朝食もその感覚が消えることはなかった。
決して心地良いとは言えないあの感覚はどこかあの写真を見たときに感じたものと近い気がした。
寝起きのまま朝食を食べに降りてきてしまった私は髪こそ直せていたものの顔は洗えていなかった。
そのときは帰り際に藤沢くんに言われて昨日の夜自分がベットの上で座っていたわけではないと知った。
「ねえ」
「ん?」
「顔」
「なんか付いてる?まだ顔洗ってないからきた、、」
「いや、泣いたあとあるけど」
「え?」
「泣かされた?」
「いや、光代ちゃんたちはそんなことしないよ」
「それならいいよ、じゃあ今日は楽しんでね」
そう言って部屋に戻っていた。
自分が泣いた理由は何だったのか、たぶん誰もわからない。
あの感覚が作り出したものかもしれないし、そうでもないかもしれない。
そんなことを考えながら顔をいつもより丁寧に洗って準備をした。
暗い話ばっかりになっているのでそろそろ明るい話をいれようかなぁって思ってます。
今後も投稿していくのでよろしくお願いします。