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魔女が生まれた日  作者: watch
1/18

プロローグ

「あ……」

 少年は座り込み、体も心も竦んでしまっている。

 見慣れた町の道端。しかしいつもと違うのは、大きな爆発で吹き飛ばされた家屋と、辺りに無造作に散らばる町の人たちの死体。そして目の前に立つ、見慣れない少女。

「じゃあ、そろそろ終わりにしようかな?」

 少女はそう言って、楽しげに笑う。そして彼女の手には、力強く光る光球が現れた。動きが鈍くなっている少年の頭で分かることは、『あれは自分を殺すための力だ』ということ。

「アハハッ! それじゃ、バイバ~イ!」

 少女は光球を高く掲げて、そう言う。

 この日を境に、光に満ちていた少年の日常は一変していくことになる。


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