街道
街の北端に着くと、街道への門が閉じられていた。
ビルドニージから北へは、今のところ行けないようであった。
今までの旅路、このような事態は何度も直面していたから、特に不思議ではない。
だが、向かわなければならない所がある以上、それだけでは済まない。
いつ道が通れるようになるか知る必要があった。
僕らは、道の閉鎖を知るとすぐに教会に急いだ。
それは恐らく、討伐隊が組まれているであろうと読んでのことだった。
「討伐隊が組まれてない!?」
協会の受付の人が言った言葉を、僕らはすんなりと受け入れられなかった。
「魔物が強力で、それと戦える戦士は皆北の村にシミラとの戦争に行ってしまって、戦える人がいないのです」
最前線に近い東の大陸では、領土防衛に殆どの戦士が向かわざるを得なかったという。
確かに納得できる事だが、それでは補給路が絶たれているのではないか。
「西の大陸に応援を頼んでいます。彼らが到着したら討伐を決行する予定です」
その時、僕らもそれに参加するしかないだろう。
「予定は、いつなのですか?」
マイナが聞いた。
すると受付の人は「今航海中とのことなので、あと一週間程度でしょう」と言った。
受付を出てから、外の広場にあるベンチで討伐までどうするか3人で話す事にした。
どうするか、というのは討伐まで休むのか、それとも技の会得に当てるのか、いうことだった。
技の会得の練習施設はこの街にもあり、魔物の討伐に備える事を考えれば鍛錬する事が適切だろう。
ただ、一方で長旅続きで疲労が溜まっているかも知れないと言うのを考慮すれば、休むのも必要かも知れない。
みんなの意見を聞いておきたかった。
「討伐まで、私は鍛錬に励んだ方がいいと思う」
まず初めに意見したのは葵だった。
葵は、僕と同じで以前の討伐の時に自分の至らなさを実感した。
そう考えるのは必然だろう。
「私もかな」
マイナも同意した。
「ここで休めば気が緩むだろうから」
ここまで休まずに来て、緊張感がちょうどいい状態だった。
僕も休む意見ではないから、皆同じ考えのようだ。
「よし、皆それぞれ鍛えよう」
と言いながら、本当に全く休まないのは間違いだと気づく。
体は資本である。
「とりあえず、今日のところは休もう」
その日の僕らは、街の温泉宿に泊まって体を休めた。




