表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/60

私を選んでね!

 僕はふくよかな胸の女性による膝枕から、断腸の思いで起き上がる。


 立ち上がって初めて周りの様子が分かった。

 ここはなにもない空間。

 想像していた天国とは大分異なっていた。


「あのう、ここはどこです?」


 僕は単刀直入に尋ねた。


「ここは現世と異世界をつなぐ場所です、吉原さん」


 銀髪の女性がニコリとして答えた。


「ここは現世と異世界をつなぐ場所なの、お兄ちゃん」


 銀髪の幼女も答えた。


 どうやら天国ではないらしい。

 僕は先程から気になっていたもう一つのことを訊く。


「その猫耳は本物?」


 すると二人とも揃って「本物です」と答えた。

 僕は『ピン』ときた。

 この2人は先程の猫ちゃんなのだろう。

 死に行く僕にお礼とか恩返しとかをしてくれるつもりなんだ。

 そう独り納得していると――


「私たちのどちらかを選択して下さい」

 そこまで声を合わせて言い……


「私を選んでね! 吉原さん」

「私を選んでね! お兄ちゃん」


 2人はそれぞれが右手を僕に向かって差し出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ