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戦闘終結なり

「勇者様からの命令だ! みんな退却して私に付いてこいー!」


 シフォンが赤い布で急ごしらえした旗を持ってばらばらになった猫耳戦闘員を集めていく。


「我に続け-! これは勇者様の命令だぞぉぉぉー!」


 男性猫耳サブリーダーも集めていく。


「さあみんな、私の後に付いてきてー!」


 シフォンも同じく集めていくが、ちょっと旗が大きすぎたかな……


 旗が走っているようにしか見えない。


「ケンちゃんの命令だよー! ほらほら皆付いてきてー!」


 戦場にはあまり相応しくない言い方だが声が大きいから効果は抜群だ。


 戦場でも目立つ色の旗をもつ4人が、ばらばらに散らばった猫耳戦闘員を絡め取るように集めていき……


 やがて1カ所に集合した。


 その周りを犬耳戦闘員がじりじりと取り囲み、包囲を狭くしていく。


「おらおら、猫耳さんたちよー。素直に荷物を寄越さねーからこういうことになるんだぜぇー」


「ははははは、集団行動のできないバカどもが俺らに勝てるとでも思ったか?」


「回復系の魔法使いは1人のようだなぁ、これだけの人数の瀕死状態は助けられねーだろう、気の毒になぁ-、今回は何人命を落とすかなぁー」


「ほらほら、攻撃しちゃうぞ-、ほらほらー」


 犬耳戦闘員は勝ち誇ったように言いたい放題だ。


 『何を!』と言い返そうとする猫耳戦闘員もいるがギリギリ耐えている。


 彼らは少しずつ中央に固まっていく。


 それに合わせてにじり寄る犬耳戦闘員。


 やがて……


 猫耳戦闘員の密集隊形が……


 直径15メートルの範囲内に密集した――――


「リズム、今だ――――!!!!!」


 僕は荷馬車の前から叫ぶ。


 犬耳戦闘員は一斉にこちらに視線を送る。


 密集隊形の中心にいたリズムが――――


「ギガバリヤー――――!!!!!」


 猫耳戦闘員を青白いドーム型バリヤに包み込まれる。


 同時に僕の隣に立つミーコが杖を突き出し――――


「ギガファイヤー――――!!!!!」


 犬耳戦闘員に向けて火炎魔法を炸裂させた。


 炎の中から犬耳戦闘員の叫び声が聞こえる。


 バリヤの反対側に位置する犬耳戦闘員は無傷のようだが……


 もはや戦意喪失状態になっている。


 戦闘は我々の勝利で終わった――




「これだけ多くの負傷者を回復させるのは大変だろうな」


 男性猫耳サブリーダーが皮肉交じりに言った。


「犬に恨まれるのは本意ではない。我々も手を貸してやるか? リズム」


 シフォンも恩着せがましく言った。


「はいはい、手間のかかるお犬ちゃん達でちゅねー!」


 リズムも相当のやり手だ。


 こうして僕たち遠征隊は無事に『もふもふの町』へ帰ることができたのである。

 


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