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3、幽霊にさわれるってやばくない?

さっそくのお気に入り登録ありがとうございます。


一話の最後、変更しました。見なくてもいいですが、確認程度に見ておいてくださった方が、いいかもしれません。





 勇者と出会ったあの日に、詐欺交じりな契約をさせられて幾日。

 私は毎日のように、勇者からのセクハラを受けています。


 「ちょっと、どこ触ってんのよ!」

 「尻」

 「はっきり言うな!セクハラ!」


 勇者の腕の中から何とか脱出し、空に逃れる。

 ギリギリ行ける所まで逃れると、勇者は下から「おいで、おいで」していました。


 その獲物を狙うかのようにギラギラした瞳を見ると、寒気がした。私、悪霊なのに。


 何であの時契約なんてしてしまったのだろう。魔物に触れないことは分かっていたし、可愛い小動物を威嚇する能力しか持ち合わせていないと言うのに。

 勇者も、何で役立たずの私と契約なんかしたのだろう。聞いても、気に入ったからとしか言わないし。私と同じように魔物に恨みでもあるのだろうか。


 と、現実逃避をしていたら、グイッと引っ張られる感覚がし、いつの間にか私は勇者の逞しい腕の中に戻っていた。


 「ちょ、ちょっと!距離をとるなんて卑怯よ!」

 「離れたレイが悪い」


 すまし顔で私の頭に頬擦りしてくる勇者。



 使役の契約したものは、主人の許可がなければ遠くに離れられない。上下左右半径10ピロ(10メートル)が限界で、それを過ぎると主人のもとに強制送還される。


 村から出れなかったことを思えば色々な場所に行けていいのだろうが、忘れてはいけない。私は契約により使役された身(幽霊)だ。主人が命令すれば、それに従わなければならない。



 「ちょっと、いつまで頬擦りしてんのよ!離れて!」

 「やーっ」

 「いい歳して『やーっ』て!はーなーせー!!」

 「ダメ」


 そんな攻防を繰りかえしながらも、勇者は歩みを止めなかった。



 私は現在勇者の腕に座る感じでセクハラされているが、幽霊の私には体重がない。

 ここ数日にあった幽霊仲間によると、そもそも幽霊は思念の塊で、本来なら固定された姿を持っていないらしい。なのに生前の姿をとるのは、その姿が強く『自分』という印象だからだそうだ。なので、強く思えば姿を変えられるらしい。そして、普通なら思念である幽霊に触れる者はいないらしい。


 普通に勇者触ってるんですけど。と聞くと、さぁ?という答えが返ってきた。


 ちっ、役立たずめ。


 直接聞くのが早いと思って、聞いてみた。


 「何であんた幽霊に触れられんのよ!」

 「魔力の高いモノは触れる」

 「魔力の高いって、どれくらい?」

 「一撃で山を消せるくらい」



 つまりあんたは一撃で山を消せると……。





 怖いわ!









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