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第三話〜嫌な予感〜
電子レンジから朝ごはんを取り出すと、ダイニングテーブルに運ぶ。
スプーンも一緒に。
今日はカレーで、ブラボーの好物の一つだ。
ブラボーは好きな食べ物だと食べるのがはやくなるので、母親が玄関の鍵を開けて家の中に入ってくる頃には、カレーを全てたいらげてしまっていた。
「ごちそうさま!」
ブラボーは元気よく声を出すと、お皿をシンクまで運んだ。
ちょうどそのタイミングで母親がリビングに入ってくる。
「ただいま〜。」
ブラボーの母親はそう言うと、買ってきた食材たちを冷蔵庫、冷凍庫に移し始めた。
「おかえり!」
ブラボーは笑顔で言う。
なんだかんだ一人は寂しかったのだろう。
ブラボーは寂しがり屋なのだ。
母親が食材を移し終えて少しすると、スマホがなる。
母親のスマホに、電話がかかってきたようだ。
母親は電話に出る。
外の天気は先程までは雲一つない青空だったが、灰色の大きな雲が現れて青空に覆いかぶさっていた。