表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/12

第一章⑺

どうやら彼女は幼いながらに父母を失くし、母方の祖父母に引き取られたらしい。貧しいながらも、祖父母の存在や近所の人の優しさにそこで何度も直面し、人は支え合いながら生きていくべきなんだ、ということを悟ったという。


「だから私、色々な人と触れ合い、あの時の優しさを返したいんです」

真っ直ぐな目だった。

「そして過去の経験を返し終えた時、初めて社会に認められて一人前の幸せを享受していい、と言われるような気がしてるんです。そしたら私は何もいらない。だから、みんなが思い描くような普通の生活がしたいんです。山あり谷ありなんていりません。谷を乗り換えると強くなるなんていうけど、無いに越したことはないんです。もしかしたら、サークルに入った動機は私のエゴを押し付けてるかもしれないけど、それでもお母さんが笑ってくれてたらいいなって」

彼女は笑っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ