表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏祭りの夜道に金魚は見ていた  作者: 駒城亜樹
3/16

推理開始と共通点

西宮と協力者になったあの日から2週間後


またもや被害者が出てしまった


また違う学校の女子で風祭優希(カザマユウキ)

親に頼まれた買い物帰りに殺された

やはり手口は絞殺。金魚鉢が今回もあったそうだ。


学校帰りに僕は図書館に西宮と待ち合わせた。

え?何で一緒に行かないのか?って。

それは単純明快、クラスの奴らに秘密裏にしている捜査だからだ。


これは毎回、西宮と約束事として話し合ったことだ。学級委員と行動となると動きが目立つ。

もし、万が一犯人が近くにいたら余計に彼女が危険に晒される可能性は避けたい。


西宮も探偵を両親に持つからなのか、そこはすんなり快諾してくれた。

もちろん、クラスの奴らに見つかった場合の言い訳も用意してあるし帰宅も途中までは僕が送ることにしてる。


さて事件に話を戻そう。

まず僕らは三人の共通点から探ることにした。

彼女が親からちゃっかり貰ってきた捜査資料らしきノートを見る。


全員高校2年、17歳、両親は健在、彼氏持ち

うーーんどれも犯人に殺されたきっかけになる決定打が見当たらない。


現場も夏祭りの帰り道、塾の帰り道、買い物の帰り道とバラバラで殺害現場と手口に結び付きもなかった。


「ねえ?この子達、写真で見ると可愛いわね。」

西宮がポツリと話し掛けてきて思考が止まる


「へ?あ、あー確かに。全員目がクリッとしているね」率直な事を素直に口に出した。


「それに唇もぷるぷるで羨ましいわね」

真面目な顔で誉める西宮が面白くてクスッとしてしまった。


「へ?なんか可笑しいこと言ったかしら」

すこしいぶかしい顔で聞いてきたので、僕は慌てて首をふり先程思ったことを話すと、確かにね?と笑った。


「もうひとつは金魚鉢ね?何で毎回置かれてあるのか?見立てなのかな?」と現場の写真を見る。

毎回、丸い金魚鉢には赤いふっくらとした金魚が一匹優雅に泳いでるのだ。


唯一の目撃者が金魚だなんて。

話せたらすぐ犯人なんか分かるのにな~と

アホのように考え始めて我に返る。


バカだな~

ファンタジーじゃあるまいしと

考えを止めた途端に西宮が口を開いた

「もしかして何かを金魚に見立ててる?」


僕は思わずえーーー!大声を出してしまって

彼女なたしなめられた。

「ちょっと静かに!いい?よく見て彼女達の顔つき。目の大きさに唇の感じを見ると金魚に近いのよ。」


へっ!

僕は写真を改めて見ると目が大きく、唇もぽてっとしてる。確かに金魚に近いとも言えるが

「それだけで殺されるって。何か他になくないかな?」疑問をぶつけると


「確かにね?金魚にすこし似てるからって殺されるのも堪らないわよね?もう少し両親から情報を盗まないと」と意気込む彼女がいた。


しかし、この推理があながち間違ってないと

後々僕らは知ることになるのである。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ