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夏祭りの夜道に金魚は見ていた  作者: 駒城亜樹
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動機に向かって

容疑者=斉藤陽一郎

少し動揺はしたものの斉藤はまだシラを切ったような表情で僕らを見ている。


「このアプリに見覚えは?」

西宮父がスマホの画面を斉藤に向ける。

「そのアプリが何だって言うんだ?単なる出会い系じゃないのか?」斉藤がそう言うと


「何故[出会い系]だと?俺はただアプリとしか言ってないぞ?」

すると彼は少しだけ口元が歪んだが、すぐに引っ込めて「私も使ってるんですよ。もうすぐ40代後半になるから、身を固めたいし。」


「あらあら?可笑しいわね?」

西宮母が何かの用紙を斉藤に向ける。

「貴方、既婚者だったわよね?どうして出会い系をする必要あるのかしら?」


用紙は謄本で斉藤陽一郎は既婚者だったが、

妻と仲が悪いわけではない。


斉藤は顔が青ざめた。

「妻とは上手くいってなかったんだ。出会い系を使って何が悪い。」開き直る彼に朋恵さんが口を開く。


「先生。嘘はダメですよ?奥様と週に一回は会ってデートしてますよね。」スマホを見せると上手くいってないはずの奥さんと公園で仲良く散歩してる斉藤が。


朋恵さん、きみはどうやってこれを撮ったんだ?

行動力を心の中で賞賛してると。

斉藤は顔が冷や汗でグッショリしはじめていた。


「でも、ただ単に会っている訳じゃないな?

娘さんの・・・・墓参りも兼ねてだろ?」

一枚の写真を西宮父が提示する。


大きな瞳、唇はふっくら、明るい笑顔の女の子。

写真の彼女こそ、斉藤の娘[平坂愛花梨]である。




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