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夏祭りの夜道に金魚は見ていた  作者: 駒城亜樹
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高校生の僕が探偵になった件

あれは忘れもしない高校生活最後の夏祭り


僕は憧れ続け片想いし続けた同級生

工藤美月(クドウミヅキ)に告白した


「入学式の時からずっと好きでした。良かったら、僕と付き合ってください!」

緊張しながら右手を差し出し深く頭を下げる。


ドキドキと鼓動は早鐘のようになり

今にも吐きそうだった。


しかし

「ごめんなさい。私、付き合ってる彼がいるの。」

彼女は申し訳無さげに断ってきた。

「この後デートなの。ごめんね」そう言って彼女は祭の喧騒の中に消えていった。


僕は頭を下げ右手を差し出した状態から

動き出せないぐらいのショックを受け、その日は祭も楽しまず帰宅した。


それが高校生活最後の苦い思い出になってしまった。

が、夏休みが終わって学校に行くといつもより教室が騒がしい。


親友の勇介を捕まえ事情を聞くと

[工藤美月が何者かに殺害された]と驚きの情報が入ってきた。


野次馬根性のあるクラスの青木が現場に行くと

運良く刑事が話してるのを聞けたらしい。


[工藤は絞殺された状態で見つかり、傍には金魚鉢に入った金魚が置かれていた]そうだと。


時間帯は夏祭りが終わった時間。

なら、僕は関係ない。祭の最中で振られた僕は祭すら楽しめずに帰宅したんだから。しかも勇介宅に向かい慰めてもらっていたのだから。


学校に来た刑事に工藤を見たと僕は名乗り出た。そして

恥ずかしながらも、あの日の話しと勇介の証言で僕のアリバイが成立した。


普通なら工藤が殺されたぐらいでこんな話しはしない。

何故ならこれが始まりだったからだ。


そう、これは僕が高校時代に経験した事件

[金魚鉢(殺人)事件]の始まりに過ぎなかったのだから。


工藤美月の件から2週間後

今度は隣の学校の女子高生の絞殺体が発見された

やはり傍らには金魚鉢に入った金魚が置かれていた


野次馬根性のあるクラスの青木がまた調べてきた情報だと

殺害されたのは池脇深雪(イケワキミユキ)

塾の帰り道に殺害された

共通してるのはやはり金魚の入った金魚鉢が現場にあっただけ。


二件も絞殺体と金魚鉢があったため、警察やテレビでは連続殺害事件か?と騒がれ始め

女子高生には夜間には一人で外出しないようにと学校サイドからもお達しが出た。



僕は二件目から既に腹を決めていた



これ以上犠牲がでないように

そして、殺された工藤さんの仇を打つために

こうして僕は行動を開始した。






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