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凶荒
鈴木が呼び出された。
俺ではなく。
何故か落ち着かない。
なんでだ?
きっと俺への疑いが晴れたんだろ。
自分で自分を納得させる。
『キンコーンカーンコーン』
昼休みが終わった。
鈴木は帰ってこない。
国語の授業が始まった。
俺の前の席には相変わらず彼はいないまま。
その日、結局、鈴木は帰ってこなかった。
その夜、俺は眠れなかった。
特に何を考えてるわけでもなく、なにかをしているわけでもない。
ただ、時間の流れを感じていた。
いつの間にか、日が昇っていた。
たまたま新聞を見た。
『海水浴で事故3人死亡。1人が未だ行方不明』
『G怒涛の5連勝!』
『不景気を乗り切るエコな生活の仕方。』
『ハイブリットカー トヨタのプリウス登場』
普段、耳にする内容ばかりだ。
だが、次の記事を見た瞬間、目が丸くなった。
『○○市第二中学校で少年転落死。自殺か』
その学校名は明らかに俺の学校のものだった。
評価おねがいしますw