ぼくだけノート 2
天井のすみ
嫌なことがあった時というのは
本当に嫌な気分になるものだ。
けれど。
毎日は同じじゃない。
それを心に刻め。
そして人生は一度きりだ。
風間
幸せになるために言葉を使うのでないかわり
幸せになるために言葉を捨てたりも、しない。
連鎖
きみがぼくをかわいそうがる必要なんてないよ。
きみの同情はきみの優越感以上のものでは
ないんだから。
半径
きみを愛したかったのか
きみから愛されたかったのか
この際、どっちでもいいから
ねぇ
もう少しそばにおいでよ。
施錠
やさしくされるほどに
ぼくは泣き寝入り。
覚え悟る
いいかい、覚えておきなよ。
ぼくは一年前の今日を覚えてもいないし
一ヶ月前の今日を思い出したりもしないし
来年の今日を想ったりもしない。
ってこともぼくは忘れてしまうから
きみは覚えておかなくちゃいけないんだよ。
このことを。
よろこびもかなしみも
さみしくて残念なことは
きみの言葉にぼくはもう
傷つかないって、こと。
泣こうか
てのひらにへのへのもへじ。
笑うまえに
にじんだ。
酷評
嘘なんてどうだっていいよ。
嘘をついたのつかれたのって
そういうのはどうでもいいよ。
もっともらしい言い訳に比べれば
嘘なんて残酷でもなんでもないよ。
結び目
どんなに些細であっても残されていれば
ぼくはそれだけでもうずいぶんと
歩いてゆけるんだよ。
大空
机に、窓って名前をつけて
のぞきこんでごらんよ。
すばらしくいい天気。
粗雑な想い
明日があろうとなかろうと
ぼくは今だけを生きている。
言葉のありったけを使っても
心のありったけは語れない。
きみを愛するためにぼくは
生まれてきたわけじゃない。
そしてきみを愛するために
ぼくは生きている
今、この瞬間のどの時も。