エブリスタ版【あとがき(表)】
この作品は、ライトノベルである。
別サイト【小説家になろう】にも、掲載してるんで当然のことながら、なろう系小説でもある。
これは文芸作品ではない。ということは最近何やら聞こえてくる、【ライト文芸】などと言う怪しげなジャンルでもなければ当然、大衆娯楽・私小説ではない。
小説と言って良いかどうかは読者各位に委ねるスタンスはいつものこととして、端的に言えば昔流行った、恋愛スイーツ小説に対する、私なりの回答である。
それと……作品タイトルであり、一番のテーマ。
【昨今、テンプレート的な題材、コンセプトをもって量産され続けるライトノベル、その功罪。善と悪についての一考察。模倣とリスペクト、アイデアの盗用と盗作。その違いについての思考実験】
上記のライトノベルにおける定番テンプレート、長文タイトルを私なりに思考し言及していた、軽いジョーク作品である。
ジョークと言ったが、これは当初から考えていたメインコンセプトとはやや異なる。
連載開始当初のコンセプトは、拙著【草薙堂喫茶室】猫床六尺の最終回付近にて言及した、仮タイトル【善悪の彼岸】と、コラムネタとして考えていた、【未完成作品の、ネタ帳を披露】すると言う、個人的な企画ものである、と言うのが執筆の始まり。
そして、いくつか私の未完成作品、および短編をネタとして取り込み、その他いくつかのアイディアを加えながら、一本のヒューマンドラマを書き上げる、と言う方向性で固まり、正式タイトルを最終話までに、どうするかと言う試行錯誤を続け今日、完結するに至ったと言う話しである。
もう表のあとがきとしては、十分な内容だとは思うがもう少しこの作品がなぜ、ライトノベルだと言う根拠について。いくつか述べておくことにする。
1 ・まず極力描写不足であること。必要以上の情報を読者に与えず、1人称的文体でダイレクトに読者とつながるような、表現を心がけること。結果として共感を得られるかは別として。
2・登場人物、個々人が自らを指して使う【人称】によって、キャラクターの描き分けをする。【俺、ボク、僕、私】などで、呼び分けつつ1人の人間が複数の人称を無意識下で使い分けることで、そのキャラクターの異常性、或いは人格の変異を演出する。
3・会話だけで一部、重要なストーリーが進行する。
大まかに例題を挙げれば、こんなところか。あぁ、性的に興奮する部分をさらりと流す、と言うのはスイーツ恋愛小説の手法を踏襲したつもりだが、これには成功しているかどうかは正直言って怪しいと思われる。
あと拙いながら叙述トリックを使っているが、これはまぁ底が浅いと見透かしてくれるように、わざと追加したようなところでもあるので、余り深く掘り下げて欲しくはない。少し、はづかしく(笑)
個々のエピソード。例えば幕間、本編における和泉・薬師寺のバディ物。実のところそれぞれが、別々の作品としてもともと思考していたものであるが、結局は描ききれず、私の頭の中でお蔵入りしていた物を今更ながらに引っ張り出してきて、再構成。書き始めてしみるとあら不思議、下手したら十万字超えちゃうんじゃね?と、終盤にかけて焦りを覚えたが、まあ何とかなったなと、今はホッとてしている。
書き始めた当初は、八万字に足りなくないかとも思ったが……蓋を開ければこの有様である。
まあ先に述べたように、それぞれにエピソードにはまだ、別の方向性、続きがあるのでそれらにもっと焦点を向ければ、結構な長編作品に仕上がったかも知れないが、それだと最初に決めていた【正式タイトル】の意義からは、どんどん脱線していくことになると思い、結果的にはバッサリ切り捨てることになったが、まあそれはそれでいい。
後日、外伝的な短編にしてもいいし、なんなら【セルフ二次創作】しても、構わんだろ?なんせ、自分の作品が元ネタなのだから。
ただまあ、これは以前喫茶室などで言及したことがあると思うが、今作品が本当に、唯一のオリジナルとしての一次創作。その名に値するのか、少々疑問ではある。
いろいろ参考にした小説や、文献はいろいろある。特にキャラクター名は……。まぁちょっと探してみてくれい。案外早く、元ネタらしきものは見つかると思う。
そういった参考書籍があることが盗用、あるいは剽窃に値するのか。リスペクトなどではなくパクリ疑惑をかけられてしまうのか。その功罪、善悪の彼岸。評価はこれより後、読者に委ねようと思う。
あとがきの表、終わり。
裏はスター特典にて。
読みたい方はどんどん毎日、スターください、お願いしまうま、天王寺動物園。←このネタが分かった人、我が心の友、心友と呼ばせていただく。
著者。草薙啓一。
2022年、5月17日。私の生まれた日に送り出すの事。




