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ねこは休業中です

「この回は激しいバトルとかがない比較的ほのぼの回だが大丈夫か?」


「大丈夫だ、問題ない」→そのまま下へ

「大丈夫じゃない、問題だ」→https://ncode.syosetu.com/n2287gn/4/

「一番最初のを頼む」→https://ncode.syosetu.com/n2287gn/1/

 皆さんおはようございます。ねこですよろしくおねがいします。

 今日はねこのお友達が遊びに来ています。

 財団に収容されていたけど、ねこのレストランの異常性に引き寄せられたみたいです。

 お休みの日なので異常性は消していたはずですが、それでも優しいSCiPは来るみたいです。そこのところは要実験ですね。


 それは置いておいて、紹介します。

 SCP-085 手描きのキャシーことカサンドラちゃんです。

 ニックネームはキャシーです。

 キャシーは紙に描かれている女の子です。

 声は聞こえませんが、紙に文字を書いたり、手話とかで会話することができます。

 紙の中に描いた絵は、キャシーちゃんが自由に使うことができます。

 キャシーちゃんの頭の中に入り込むのは無理なので文字で会話してます。


 『最近調子はどうですか?キャシーちゃん(手書き英語)』

 『ねこちゃんと会ってから毎日が楽しいわ(ねこが描いたペンで書いた文字)』

 『それは良かったです。どうぞ、レモネードです』


 紙にテーブルとコップとポットを描きました。ポットはガラスの奴で、中にレモンをいれました。色ペンも使っておしゃれにしました。

 お味のほどはどうなんでしょうか……レモネードを描くのははじめてなので緊張します。


 『おいしい!』


 どうやらお気に召したようで、安心しました。


 『前から気になってたんだけど、ねこちゃんのレストランってどんな人が来るの?』

 『いろんな人が来ますよ。ご飯を食べれる人なら誰でも来ます。絶対に死なないトカゲさんや、植物でできたものを全部腐らせてしまう人とか、顔を見たら殺されてしまう人とか』

 『ええ……私みたいなの(・・・・・・)がたくさん来るのね』


 ……。


 『キャシーちゃん。違いますよ』

 『えっ?』

 『確かにねこのレストランに来る人たちはSCiP(スキップ)ばかりですが、決して同じものではありません。SCiPに分類されているからと言って同じものにするのは、動物だからと言って猫とカエルを同じにするのと一緒です』

 『う、うん。ごめんね』

 『ねこが言いたいのは、キャシーちゃんはキャシーちゃんだという事です。キャシーちゃんは決して、間違えた人や問答無用で病気の人を殺すお医者さんや石に封じ込められた戦闘狂と一緒ではありません。キャシーちゃんは今も普通の人と違うと言う事を悩んでいるみたいですが、それだけです。普通の人と違うだけであって、他のSCiPと同じではないのです』


 ……はっ! しまった。少し熱くなりすぎてしまいました。


 『あ、あの、キャシーちゃん』


 ねこがそう言う(書く)と、キャシーちゃんは下を向いて、口元を抑える仕草をして、肩を小刻みに揺らしはじめました。

 まさか、ねこが泣かせてしまったのでしょうか……!?

 これは一大事です。どうしましょう。女の子を泣かせてしまいました。やばいです。まずいです。


 『ありがとうねこちゃん』


 え?


 『キャシーちゃん、それはどういう……?』

 『ねこちゃんのおかげでもっと元気が出たわ』


 キャシーちゃんはこちらに顔を上げて微笑み、そう言ってくれました。

 どうやら、さっきのは笑っていたようです。


 『それならよかったです』


 すごく焦ったなんて言えません。


 『ねこちゃん喜んでるわね。頭の耳がぴょこぴょこしてるよ』

 『あっ、これは……』


 ついでに言いますと、尻尾もくねくねしています。


 『やっぱりねこちゃんといると楽しいわ』

 『私もです』


 ねこがお仕事以外でSCiPの人たちとお話しするのはこういう時だけです。

 まあ、まともにお話ができる人たちの方が少ないのですが。

 だからこそ、ねこはこの貴重な時間を大切にしたいです。


 ねこはたまに思います。

 お話ができないSCiPの人たちはなんでお話ができないんだろう、と。

 本当はお話がしたいのに、できないだけなのではないのでしょうか。

 できるのに、昔なにか嫌なことがあってしたくなくなってしまったのではないでしょうか。

 昔のねこみたいに、人とお話をしたいばかりにやりすぎてしまって閉じ込められてしまった人もいるのではないのでしょうか。


 ねこはそんなSCiPの人たちとお話ができるようになりたいと思っています。


 『じゃ、私そろそろ戻るわね』

 『はい、さようなら』

 『また来るね』

 『また来てください』


 ねこの異常性でレストランに来たSCiP人たちは、出入り口から出れば元にいた所に戻れます。

 キャシーちゃんは自分から動けないのでねこがキャシーちゃんのいる紙を出入り口に持っていきます。

 キャシーちゃんのいる紙を持ちながら出入り口に手をかければ、いつの間にかキャシーちゃんは財団の収容室に戻っています。


 「……誰もいないとさみしいですね。ユイレちゃん来ないかな……」


 こういう時は、ねこは歌を歌います。


 ×


流れてく時は 私がいる空間ここ

いつか はじけて消える

そんな理屈もないことを

夜の木の下で たくさん考えて

考えては忘れていく 忘れては考えていく


そうやって頭はぐるぐる廻って

廻って 疲れて 夜の野原で横になる

夢を見て 起きて忘れて

朝の野原でただ横になる


そうやって青空を見て

心は文字通り上の空

お日様が上がって沈む

お月様が上がって沈む


そうやってお空はぐるぐる廻って

廻って 疲れて いつかはじける

今回使用させていただいたSCP

http://scp-jp.wikidot.com/scp-085


間違った人とかのリンクも貼っておいた方がいいんですかね?


ちなみに最後の歌はオリジナルです。若干B○d Ąp○leに影響受けてます。

題名は「一人ぼっちのカサンドラ」です。いや本編で慰めといてここで落としとるやんけ。


前からずっと言いそびれていましたが、なんとこの小説500人以上の方々に1000回以上も見られています。皆さんありがとうございます。これがねこちゃんパワーか。

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