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拾われるはずのなかった弾丸

夢で異世界転生した感じの最強の少年の女に暴力的な意味で手を出して、女と戦って(すでにやばかった)、男がきてめちゃくちゃ逃げた感じの夢を見ました。めっちゃハラハラしました。異世界転生の敵キャラって勇気あるんだなって思いました。

個人的には夢は想像力の境地だと思っているので、こう言う夢は大好きです。

エネルギーを取り出す感じのことをやると、まじで体のエネルギーが外に持ってかれるような感じがします。

以上!!

 Dクラス


 「次はあなたがどうやってあの施設を抜け出したか、聞かせてもらえますか?」


 緊張した様子でインタビュアーが言う。


 「ああ」


 椅子にリラックスして腰かけた俺が言う。


 他のDクラスと出会ったこと。

 突然ねこちゃんが現れて助けてくれたこと。

 ねこちゃんはその施設のいろんな情報を知っていてそれを教えてくれたこと。

 脱出したこと。


 話せるだけ全てを話した。


 「ありがとうございます。これでインタビューを終了します」


 その後待機室で茶を飲んでいると、黒スーツの男が部屋に入ってきた。


 「D-0442、同行願えますか」

 「ああ……」


 しばらく廊下を歩いていると、男は両開きのドアの前で足を止めた。

 たいそうなドアだ。窓はついてない。中に何か大事なものでもあるのか?

 男がドアを開ける。

 無言でついていく。


 二重ドアだった。一体何があるんだ?


 「これは……」


 いろんな機械があった。主に、頭にもしくは中枢神経に取り付ける感じのやつ。


 「D-0442。今から、あなたに記憶処理を施します」

 「何?」

 「ですが、一つあなたに聞くことがあります」


 淡々と男は告げる。


 「あなたは、あなたが今までした偉業ともいえる事を忘れたいですか?」


 質問の意図がつかめない。俺はDクラス職員だというのに、何をそう気遣う必要があるというのか。

 だが、そう聞かれてしまっては、「忘れたい」と素直には言えない。

 正直、俺はあの施設での出来事を忘れたいとは思わない。


 「あなたの所業は我々の活動に大きな貢献をしました。本当はできればもっとちゃんとした形で聞きたかったのですが」

 「仮に記憶を消されたとして、俺は無一文でほっぽり出されるだけだろ」

 「そう、でしょうね」

 「それは嫌だな。それが誰かの喜びになる訳でもないし、その後無一文で誰かの喜びになることは出来ない」

 「……」


 D-14134は言っていた。


 『十字架を最後の審判の日まで背負い続ける』

 『死にゆき、忘れられるまで』


 それで罪が消える事はない。

 それでもだ。

 俺は、俺たちは銀の弾丸。

 放たれてしまった以上、貫いてしまった以上、飛び続けなければならない。

 それこそ、地面に落ち、死にゆき、忘れられるまで。


 「記憶を無くしてぐーたら生きるぐらいなら、俺はDクラスのクソ野郎として死ぬよ」


 どちらを選んだにせよ、俺は命以外何も持ってない。どうせならその命ぐらいは財団にくれてやる。


 「……分かりました」


 男はそう言い、ポケットから何かの端末(スマホ?)を取り出した。そして誰かに電話をかけた。

 数十秒の会話の後、端末をしまった。


 「あなたの意見を上に伝えておきました。今後についてですが、上の意見がまとまるまで以前と同じサイトで、Dクラス職員の職務についてもらうことになります」

 「ああ、わかった。いい仕事してるな、あんた」


 その言葉に男は茫然としたが、すぐに笑顔になった。


 「ありがとうございます」


 ……やっぱり、喜びになるのが一番だ。


 ユイレ


 「おはよう。調子はどうだ? もう大丈夫か?」

 「はい、なんとか」


 千代巳さんはいつものように笑顔で話しかけてくれた。


 先日トラブルに巻き込まれた時、レストランで待機していた際に、ねこちゃんのレストランが崩壊しかけた。

 戻ってきたねこちゃんが私を(ドア破壊して)小屋の外に放り出してくれたおかげで(気絶したが)なんとか生還できた。

 その後のねこちゃんの話によると、あのままレストランの崩壊に巻き込まれていたら、私は死んでいたか、生きていたとしてもあの深い井戸の中に取り残されてたかもしれないらしい。


 その後、私は千代巳さんが派遣した機動部隊に発見されて、目覚めたときは財団の医務室だった。


 「チョミさんは大丈夫だったんですか?」

 「まあ私はただ上に機動部隊の要請をしただけだし、そんな面倒くさい事はなかったけど」


 いつものように牛乳を飲み、チョミさんが言った。


 しばらく私はねこちゃんに会いに行けなくなった。

 仕方のない事だろうけど、やっぱり少し寂しい。

 そんな私の心情に気が付いたのか、チョミさんは私に話しかけた。


 「彼氏さんとはどうよ」

 「!?」


 予想外の質問に動揺する。


 「どうしたユイレちゃん。顔が赤いぞ?」

 「赤くもなりますよっ! なんでいきなりそんな話題を……!」

 「心配してたぞ? お前にはあんまりそういう顔を見せないようにしているらしいが……まあとにかく、ねこ以外にも頼ったらどうだ?」


 その「ねこ以外」には、チョミさんも含まれているのだろう。


 「……ありがとうございます」


 「さ、あんたが休んでる間にも仕事は溜まってってる。早くオフィスに行くぞ」


 チョミさんは照れくさそうに頭を掻いた後、言った。

 誤魔化すような口調に私は微笑みながら、チョミさんについて歩いた。


 ねこ


 皆さんお久しぶりです。ねこですよろしくお願いします。現在ねこは漢字は使えますが語彙が戻っていない状況にあります。

 レストランは戻っていますが、ところどころ変になっているところはあります。

 ねこの服もいつものやつではなく、白いワンピースです。

 なんでこんなことになっているのか? それは前回を読んでください。

 説明はします。ねこは前回、あたまが疲れたのです。

 たくさんたくさん動かしたせいで、変になってしまいました。

 今が冬なのが救いです。あついよりはましです。

 ちなみに全治一か月ぐらいです。

 その間ねこはやすみますのでよろしくおねがいします。

 ねこでした。


 Dクラス


 あの牢獄を抜け出した後、俺は財団に拾われて、Dクラスの仕事に戻された。

 日本語はわかんねえが、兄ちゃんが同じグループにいるからそんなに苦労はしてねえ。

 そうだ、そういや兄ちゃんは記憶処理を受けるかどうか聞かれたらしいな。実は俺も聞かれた。俺は受けねえって言った。兄ちゃんも受けないって言ったらしい。

 なんでも俺に言われたことが心に残ってるんだとか。


 今は財団からの対処を待ってる状態で、俺と兄ちゃんはサイトの掃除を任せられてる。

 そうは言っても、別にやべえSCPとかの部屋の掃除じゃねえ。

 俺は知らなかったが、Dクラスの仕事って基本はこんなもんらしいな。


 で、仕事が終わったら娯楽部屋で映画を見る。兄ちゃん曰く、最新のやつはあまり追加されてねえらしいが、それでも30年外界の事情を知らなかった俺にとっちゃどれも最新だった。

 アベ○ジャーズが何とか、雪の女王が何とか、日本では海賊王がどうとか。

 化学でもLEDが発明されたり、ゲームではニン○ンドースイッチだとか言うやつが出たり、30年でこうも人間は変わるのかと実感させられた。


 まあ近況報告としてはこんな感じか。

 あの牢獄については財団が今後は色々やってくれるみたいだし、これで俺も一つ、肩の荷が下りた感じだ。

 まあ、一つだがな。

 俺はこれからも便利屋のDクラスとして財団で飛び回るつもりだ。


 それこそ、銀の弾丸のように。


 ×


 決して拾われるはずのなかった銀の弾丸は、落ちてなお熱を失わなかった銀の弾丸は、自ら再び撃ち出される事を望んだ。

 次にそれが貫くものはそれ自身しか知らない。

 ただ一つ、確かな事を言うのなら。

 貫いたあとに残るのは、喜びと言う名の弾痕だろう。

以下が今回「ゲストみたいな感じで」使用させていただいたSCPです。

今後はそういう感じのだけ張っていきます。ねこちゃんは小説説明みたいなのですでに書いてあるので。


http://scp-jp.wikidot.com/scp-213-jp


http://scp-jp.wikidot.com/scp-1983


http://scp-jp.wikidot.com/silver-bullet


あ、ねこはいたはずです

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