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鶴舞  作者: 神山雪
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6.96年全日本ジュニア【後編】

 高揚する気持ちを沈め、長澤先輩と健闘を称え合って俺は観客席についた。女子のショートを見るためだ。色とりどりの衣装を着た選手たちがしなやかな演技を披露している。こう見ると、確かに男子よりも衣装が華やかだ。三木先生が初めに言っていた「綺麗な衣装を着させたいと願う親御さんが多い」というのも頷ける。


「留佳、大丈夫かなぁ」


 隣に座る長澤先輩がぽつりと呟いた。第四グループの6分間練習になった時だ。


「心配ですか?」

「当たり前だよ。留佳、ずっとルッツが決まらなかっただろ? 確かに、俺も覚えるまで苦労したけど」

「ルッツってそんなに難しいですか?」

「ごめん、マサに言った俺が間違ってた」


 盛岡にきて改めて神月先生から教わった時、種類の違うジャンプは全部性質が違うのだから、イメージをしっかり持ってオノマトペで飛ぶことにした。ルッツはグッと押してパリッと切り返す。剣道でいう切り返し面みたいな感じ。ループはバレエの連続回転だ。足をクロスさせてシュッと回る。フリップはフワッとソフトに。羽毛が宙を舞う感じだ。サルコウは一拍置いてリズムよく。飛ぶ前にハの字になる瞬間が裏拍みたいだ。


 改めて留佳の様子を見る。遠目からも、少し顔が青い。紫色の衣装は似合っているけれど、体が少し重そうだった。……緊張からくるものだろうか。それともジャンプの調子が上がらない事実からくるものだろうか。

 6分間練習がいつの間にか終わっていた。留佳の滑走は、五番目。


「そんなに心配なら、励ましに行けばいいじゃないですか」


 長澤先輩と留佳は仲が良い。俺が盛岡にきた時から、妹と兄のような気さくなやりとりをしている。長澤先輩は普通にリンクの皆から慕われているし、彼が何か言えばきっと少しは緊張が解れるだろう。そう思ったのだが。


「俺じゃダメだ。留佳は俺の言葉が欲しいわけじゃないから。マサ、お前が行ってこい」

「……俺が行っても、いい言葉なんて言えませんよ。『普通に滑ってこい』。それだけです」

「それでも留佳が隣にいて欲しいのはお前なんだよ。これは先輩命令だ。行ってきてくれ」


 俺と長澤先輩でそんなに違うとは思えない。それでも緩やかな先輩命令に逆らう気にもなれずに席を立つ。顔が固いのは俺だって気にしていた。リンク裏の共通廊下でストレッチをしている留佳に近づく。神月先生が隣に控えていた。


「昌親」


 近づいてくる俺に気がついて、留佳が顔を上げた。顔色は悪いけれど、少しだけ留佳は笑みを見せた。神月先生は、何しに来たんだといわんばかりの怪訝な顔をしている。当然だ。6分練習が終わった後のウォーミングアップは、自分の集中力を上げるためにあるようなものだから。下手な言葉を言ったら、彼女の集中を切らしてしまう。


「大丈夫だって。俺だって滑れたんだから。ちょっと滑ってくるだけだ」

「その、ちょっと、が難しいんだよ」

「でもここまで来たんだから、楽しんで滑らないと損するよ?」

「楽しむ……」


 頑張れ、というと余計に固まってしまうだろう。大丈夫、も、時としてプレッシャーを与える言葉になる。だから、気楽に行ったほうがいいと伝えた。これも神経質な人には逆効果を与えてしまうが、留佳の場合はこっちの方がいいだろうと判断した。それに、楽しまないと損をする、というのも事実だ。失敗するかもしれないけれど、同じ演技でも楽しんで滑った方がいいに決まっている。


「……ありがと」

「席で見てるから」


 緊張が少しだけほぐれたようでほっとした。神月先生も、黙って俺たちのやりとりを見守っていた。俺が下手なことを言ったらすぐに先生は止めただろう。席に戻って、引き続き女子ショートを観戦した。




 留佳のショート。曲は、サン=サーンスの、「序奏とロンド・カプリチオーソ」。サン=サーンスの中でも人気のある曲の一つだ。本来はヴァイオリンと管弦楽の楽曲なのだが、留佳はピアノ伴奏版を選んだ。ピアノとヴァイオリンが手を取り合って踊っているイメージで作ったプログラムだ。


 憂いを帯びたヴァイオリンの旋律。出だしの動きからは硬さは見られなかった。いい表情だ。滑らかさと深さが目立つスローパートに、周りから静かな感嘆の声が上がった。俺が盛岡に来た時から、留佳のスケートの深さは際立っていた。長澤先輩に似ている。ひと蹴りで面白いぐらい進む。


 最初は3回転フリップからのコンビネーション。フリップは留佳の得意なジャンプだ。しっかりとスピードをつけて、左足のインサイドエッジに体重を乗せてフワッと飛び上がる。着氷した左足をそのまま滑らせて2回転ループ。トウループよりもループの方が難しい。セカンドで飛ぶジャンプなら尚更だ。セカンドジャンプをループで持ってくる選手は圧倒的に少ない。

 問題は次だ。調子の上がらなかったルッツジャンプ。少し長めの助走から。


 あっと思った。


 左足が、アウトサイドエッジに乗り切れてない。左足の力が足りなくて、外側に踏み込むはずのエッジが内側に流れていく。右足のトウをついてジャンプに踏み込む。これは……。


 留佳も戸惑いが強かったのかもしれない。どうしても調子の上がらない理由はここだ。昔はちゃんとアウトサイドに乗れて踏み切れたルッツが、正しい形にならない。正しいエッジで踏み込めない。飛び上がった軸が歪んでいた。


 誰かの短い悲鳴が上がった気がした。

 膝を突いて転倒した留佳をよそに、ヴァイオリンの旋律が無常に通り過ぎていく。氷の屑が衣装に飛び散る。立ち上がって演技を再開する姿に、観客席から温かい拍手が起こる。

 落ち着け、大丈夫だから。隣の先輩も同じことを思っているはずだ。


 

 その後は何とか演技を持ち直した。ダブルアクセルは少し手をついたけど着氷し、他の要素もミスなくまとめた。

 ただ、最低限まとまったというだけで、ダンスを踊っているように、という留佳の目標からは著しく遠い出来だったと思う。そうでなければ、演技直後にあんなに項垂れないだろう。キス&クライに座る留佳はがっくりと肩を落としていた。


 女子のショートが終わって、俺は長澤先輩を置いて真っ先に廊下に向かった。ロビーや廊下には、観客と、先ほどまで演技をしていた選手と、大会関係者で混雑している。


「ごめん、せっかく昌親に励ましてもらったのに、ダメだった」

「ダメじゃない。明日があるだろ」


 フィギュアはショートプログラムだけで決まる競技ではない。まだフリーがある。表彰台は難しいかもしれないけど、上位は狙えるはずだ。……そう伝えても、留佳は首を横に振るだけだった。涙を浮かべて、俺の横を通り過ぎていく。


「留佳!」


 追いかけようとする俺の肩を、神月先生の右手がしっかりと抑えた。


「そっとしておきなさい。これはあの子が乗り越えないといけない壁だから」

「やっぱりさっき俺が下手なこと言ったからですか?」

「それはないわ。最初は何しにきたんだって思ったけど、あの子にとってはいいことを言ったのよ。証拠に、最初はすごく良かったし」


 それでも少し責任を感じてしまう。

「昌親のせいじゃない。あなたは変な責任を感じなくてもいいの。明日に集中しなさい。ちょっと様子を見てくるわ」


 先にホテルに戻っててと言って、神月先生は留佳の後を小走りで追っていった。いつの間にか、長澤先輩が隣にきていた。


「マサ、ごめん。俺がお前に言ったからだな」


 申し訳なさそうな顔をしている。俺のせいではなければ、先輩のせいでもない。

 じゃあ留佳の不調の原因は一体何だ? 緊張だけじゃないはずだ。

 わけもわからず先輩と顔を見合わせていたら、一人の女性記者が近づいてきた。


「お二人が並んでいるところで、少しお話いいですか?」


 垢の抜けたパンツスーツ姿の、パリッとした女性だった。隙なく化粧をして、何となく都会の匂いがした。首に掛けたプレスカードには、「東京スポーツピア」という、見たことのない雑誌の名前が書かれている。断るような場面でもなかったので、長澤先輩とアイコンタクトを取って二人で頷いた。


「お二人は同じリンクで練習して、同じ先生に教わっていますよね?」

「ええ。堤選手は、2年前に釧路から盛岡にきました。俺はずっと盛岡です」


 これに答えたのは長澤先輩だ。


「真一くんは今ショートプログラム2位ですが、今はどんな気持ちでしょうか」

「……すみません、質問の意図がわかりません」

「一緒に練習していた後輩に抜かされたわけですが、今の心境を知りたいということです」


 雑誌記者とは、不躾にこんなことを尋ねてくるものだろうか。長澤先輩だけじゃなくて、俺に対しても失礼ではないだろうか。そして、案外に馴れ馴れしい。


「悔しいですよ。ですが、それは自分の演技に対してです。堤選手の方が俺よりも一枚上手です。特に、彼は俺がまだ飛べないトリプルアクセルをコンビネーションで簡単に飛んでいます。でもそれがフリーに手を抜いていい理由にはならないので、明日も負けてやるつもりはありません。氷の上では、堤選手だけではなく、みんなが敵になりますので」


 悔しいのは本心だろう。俺だってもし、先輩に負けたけど今の気持ちは? と聞かれても、同じようなことを答えるだろう。馴れ馴れしい質問に丁寧に答えるあたり、先輩は大人だなと思った。自分のことを下の名前で「くん」付けしてきた記者に対し、俺のことを「堤選手」と言ったのは、競技者としての先輩の矜持だ。


「ショート1位になった気持ちは、どんなものでしょうか」


 質問が俺に向けられた。先輩が想像しているような答えを返さなかったからかもしれない。なので、俺はなるべく淡々と、かつ、あまり相手に悪印象を与えないように返答するのを心がけた。


「そうですね、自分でもいい演技ができたと思います」

「トリプルアクセルが飛べることが、昌親くんのアドバンテージになっていると思いますが」

「たまたま今、俺が飛べるようになっただけです」

「でも中学2年生で飛べるのはすごいことだと思いますが」

「そう言ってくれるのは素直に嬉しいです」


 ここで質問を打ち切っておかないと、変な記事を書かれてしまう気がする。他のスケーターを引き合いにしたくはない。氷の上で、俺は俺のできることをやって、みんなはみんなができることをやっているだけだから。その後もいくつか二人で質問に答える。最後に差し掛かったあたり、記者は一年後に差し迫ったものについて尋ねてきた。


「やっぱりお二人とも、長野オリンピックを目指しているんですか?」

「長野オリンピック、ですか……」


 長澤先輩が呆然としている。

「ええ。二人とも、真一くんは年齢的にもう大丈夫ですし、昌親くんは今14歳でも、長野オリンピックまでに15歳になりますよね。長野までに15歳になっていれば出場できるんですよ」


 オリンピックというスポーツの祭典が、記者の口から当たり前のように出てきた。スポーツをやっているのだから当たり前のように目指しているのだろう、と言わんばかりに。先輩は、オリンピック、という言葉に、戸惑を隠せない。

 答えられなくなっている先輩の代わりに、俺が口を開いた。


「俺たちは、今自分ができることを精一杯やっています。その延長線上にオリンピックがあれば、それは自然とやってきます。目指せるのであれば、目指したいですね」


 ありがとうございました、と言って記者は離れていった。


「マサ、お前は長野オリンピックを意識したことあるのか?」

「え?」

「俺は意識したことなかったから。長野もきっとテレビで見るんだろうなって思ってた。でもさっきのマサの答え方は、オリンピックのことを見据えているみたいだった。すげえな、お前だったら、本当に長野に出られるかもな」

「……それより明日のフリーです。俺は負けるつもりはありませんから」

「俺だって、このままのつもりはないよ」


 軽口を叩ける雰囲気になったのに安堵する。突発的にインタビューを受けるのは初めてだったから、自分でも少し気を張っていたのかもしれない。頷きあって、長澤先輩とホテルに戻った。

 その間も、ホテルに戻った夜も、留佳のことがひっかかっていた。不調なのが気になっていたのと、もう一つ。

 制服や練習着では全く気が付かなかった。ちょっと前まで留佳は、子鹿のように手足が細かった。太ったのではなく、彼女の体は昔より少し柔らかい曲線を描くようになっていたのだ。それはいつからだったのだろうか。ルッツがうまく飛べなくなったのも、関係しているのだろうか。そこまで考えて、思考を止める。自分に集中しなくては。


 

 翌日は男女ともにフリーが行われた。

 長澤先輩は持ち前のスケートの良さを生かしたプログラムで2位に入った。

 そして俺は。


「おめでとう」


 金色のメダルは今までのものよりもずっと重く感じられた。先輩からは、めっちゃ悔しい、俺もトリプルアクセルを身につけると言って清々しく祝福してくれた。他にも真っ直ぐな賛辞、妬みの含みのある言葉、スケート連盟の偉い人からの期待やらも色々と頂戴した。

 ……その中でも留佳は何も言わなかった。何かを言いたげにしていたけれど、口を引き結んだまま俯いていた。


 留佳の最終結果は、10位だった。

 

 

 *

 

 全日本ジュニアの優勝は、地元だけではなく全国紙の新聞にも取り上げられた。「初出場の十四歳、全日本ジュニア初優勝」「盛岡勢、長野オリンピックへと前進」「新星あらわる」等々。また、長澤先輩も2位に入ったので、盛岡勢が表彰台の二番目まで高いところを占領したのだ。地元が盛り上がらないわけがなかった。


 長野オリンピック、の単語は影響力がありすぎた。はるばる札幌から叔母さんがやってきた。「チカはやると思ってたんだよ!」と豪快に笑いながら、俺と神月先生のツーショットを撮影した。長澤先輩との写真も。


 学校でも、何故か表彰されたり、関わりもない生徒からサイン頂戴と言われて驚いている。挙句の果ては、派手な顔立ちの女子生徒から付き合ってくれと体育館裏で告白された。何でだ。理由を聞いたら、「演技を見たら好きになったから」だ。演技を見てくれたのはありがたいが、それは付き合う理由にはならない。もしかしたら三年生かもしれないが、もちろん断った。


「おめでとう」


 本から顔を上げずに、適当に呟く三河の存在が大変ありがたい。何も変わらない反応をくれるのは、こいつと数学の上条ぐらいだ。三河はこんな調子だし、上条に至っては、課題を渡しに来た俺に「浮かれずに練習を続けるように」と冷ややかに言い放っただけだ。


「何、もっと言って欲しいの?」

「いや、いい」


 文芸部の部室で机に突っ伏す。思わぬ強い注目に、流石に少し疲れてしまった。まさか本だらけのこの部屋が安息の場所になるとは思っていなかった。似た様な思いを長澤先輩もしているのだろうか。高校生も色々とめんどくさそうだ。


「げっそりしている堤は珍しいな。UMAでも見ているみたいだ」

「面白がってくれるな」


 自分でも驚いている。演技で注目したいのと、結果から騒がれるのは少し違う。どうも、オリンピックという単語が余計な効果を齎したようだ。当然か。もう一年と少しなのだから。


「次の大会はいつ?」

「全日本だよ。シニアの全日本選手権に招待されたんだ。年を越して幕内を開けたらすぐ」


 昨シーズンの全日本の日は、練習をオフにして神月先生の居間のテレビで観戦した。やっぱり正月明けで、阪神淡路大震災前の神戸で開催された。あのスケートリンクは今どうなっているのだろうか。ヒカルくんに膝の上を占拠されながら観た選手たちの演技は、当たり前だが俺とは一線を引いていた。

 そんなテレビの向こう側の大会にこんなに早く出ることになるとは。

 今の日本のエースは、月島寿さんという横浜出身のスケーターだ。リレハンメルは惜しくも逃しているから、長野に賭ける想いは強いだろう。昨シーズンの世界選手権で10位と健闘している。


「堤にとってはよかったんじゃないの? 日本のトップの仲間入りだから」

「まぁ、ねぇ」

「だったら堤は、マスコミや周りなんて気にしないで、今までと同じように自分の滑りにだけ集中すればいいんだよ。彼らは騒ぐのが仕事で、堤は滑るのが仕事なんだから。俺だって聞く気がない数学の授業は全部読みたい小説のことを考えてはぐらかしている」

「……なんだそれ」


 上条が聞いたら雷を落としそうな言葉だ。いや、三河なら雷を落とされても、何も気にしない。こう言うに違いない。「数学がつまらないのは、あなたの授業がつまらないからです。嫌いな人間を好きにさせるのもあなたの仕事です。それをしないのはあなたの怠慢ではないですか」と。……その割に数学の成績がいいのは三河にまつわる最大の謎だ。

 肩の力が抜けた。


「そうだよな。俺、何も気にする必要なかった」


 気にする自分が馬鹿みたいだ。三河の助言のおかげで、変な疲労が和らいだ気がした。感謝を述べると、三河は手をひらひらと振った。精神的に楽になったのを確認して、俺は文芸部の部室を出た。


 *

 

 その後は全日本まで、練習漬けの日々を送った。クリスマスも正月も返上してリンクに入り浸った。シニアの全日本だから、ジュニアよりフリーの演技時間が三十秒長くなる。息切れをしないようにランニングとコンパルソリーの時間を増やした。練習の密度も濃くなり、神月先生に見てもらう時間も格段に増えた。


 留佳は全日本ジュニアの結果から数日落ち込んでいたが、普通に練習をするようになった。あの時おめでとうと言えなくてごめん、という言葉と、「私もすぐに追いつくから、昌親も頑張って」という激励をくれた。立ち直って一緒に練習に行くようになった姿に安心を覚えた。


 ただ、練習に行く前に食べるコッペパンの量が増えたのが気になった。


 練習を重ねるうちに、テレビの向こう側に行けるという喜びと、早く試合に出たいという高揚感が勝っていった。マスコミや注目度もどうでもよくなっていった。恐れる必要はない。本番ではただ楽しんで、思いっきり滑ればいい。怖いものは何もない。……そうすれば全ての結果がついてくるはずだから。

 幕内を過ぎ、怖いもの知らずで迎えた全日本選手権。日本のエースの月島寿さんに次いで2位に入った。トリプルアクセルを飛べる男子選手は、俺と月島さんだけだったのだ。



 その勢いのまま、3月頭世界ジュニア選手権へと向かっていった。

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