6.課長
平沢『課長っ、』
課長『………何?部長に呼ばれてるんだけど』
平沢『あ、すみません…大丈夫です…』
課長『てか平沢って今日付で専務の秘書じゃないっけ?』
平沢『…………今から行こうと…』
課長『仕事しろよ』
平沢『……すみません…でも…!!』
バタン!!
平沢さんの声を遮って、課長は部屋を出て行った
壁越しだったからどんな人か分からないけど…
なんか怖そうな人だなぁ…
え、てか平沢さんってこの部署の人じゃないの??
なんか色々分からないんだけど…
平沢『じゃあ私はもう行くから…』
私「あ、はい…」
気まずそうに平沢さんが部屋を後にした…
このあと私はどうすれば良いわけ!?
てか初日でこんな雑に扱われます!?
意味わかんないっ
と、ひとりで不信感を募らせていると、、
ーーーーーーーーガチャ、
課長室のドアが開いた
わぁ…
初めて見る課長は、想像しているおじさん課長ではなく、
ずっと若くてカッコイイ人だった
て、、
そんな見とれてる場合じゃなかった!!
私「あ、は、はじめましてっ!本日付で近藤商事から参りました、早川蘭と申します!よろしくお願いします!」
課長『…………』
何故か目を見開いて私のことを見ている課長
ん?
あれ?
生きてる?
私「………あ、あの…か、課長…?」
まったく動く様子がなかったので声をかけると
課長は魔法が解けたかのように目をぱちくりさせた
課長『あ、あぁ…俺は藤堂だ、よろしく』
私「よろしくお願いします!」
藤堂さんか…
若いのに課長なんてすごいなぁ…
課長『席はそこを自由に使っていい。』
私「はい!ありがとうございます!」
そんなこんなで私の初出勤は緊張したまま終えた