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働かない勇者~冒険者やってます~  作者: ニャ翁
第1章 勇者は冒険者をやり直す
8/91

達成報告

8話目

何だかんだで結構なペースで書けてる。

こっちの方が書きやすい。

──王都 冒険者ギルド

 レオはギルドの中に足を踏み入れたる。

 依頼達成の報告をするために受付嬢の所まで行く。

 「依頼を終わらせたよ」

 「レオ様、随分お早いお帰りですね」

 受付嬢が意外そうな顔をする。

 「はい、これがゴブリンの素材」

 「......確かにゴブリンの素材10体分ですね。では、報酬を支払います。少々お待ちください」

 受付嬢はカウンターから離れる。

 

 受付嬢がカウンターに戻ると机の上に報酬の入った袋が置かれる。

 「これがゴブリン討伐の報酬です。他にゴブリンの素材があったら出してください」

 「え?他にも買い取ってくれるの?」

 レオは固まる。依頼はゴブリンの素材10体分だが、それ以上買い取らないとは言っていない。

 レオは見落としていた。素材を売ることもギルドでは出来るのだ。

 「はい。あるのですか?」

 レオは嘆息を漏らす。

 「なんで最初に言ってくれないかな!?」

 受付嬢は首を傾げる。

 「これは当たり前の事ですよ?」

 そうこれは冒険者なら誰でも知っている事だった。

 レオは元はSランク。受付嬢も知っているものだと思っていた。

 しかし、今まで依頼を受けることも報告をすることもしてこなかったレオは当然知らなかった。

 「そんな......じゃああそこにいた50匹のゴブリン達の素材売ればお金が沢山入ったってことかよ〜」

 レオはがくりと肩を落とし嘆くのだった。

 そして少し涙を流す。

 受付嬢には聞き取ることの出来ないくらい小さな声でブツブツと喋っていたので、レオが落胆しているということしか分からなかった。

 

 「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

 急に前のめりになるレオに驚き少し退る受付嬢。

 そんなことお構い無しにレオは質問する。

 「もしかして依頼を受けなくても素材を売ることって出来るの?」

 「ええ、そうですが」

 「マジか?」

 「ええ、マジです」

 「へ〜」

 ここで会話が途切れる。

 そして1人の世界に入るレオ。

 1人でに何度か頷きながら何かを考える。

 「そうか、分かった。ありがとう」

 報酬を片手にギルドから出ていく。

 レオの後ろ姿を呆然と眺める受付嬢がそこにはいた。

 

 ギルドの目の前には冒険者達が通う食堂がある。

 「よし、何も無かったことにしよう。お金はあるんだし飲みに行くか〜」

 食堂に向かうのだった。

 

 レオがギルドの受付嬢に報告をしている頃、シア達はSランク冒険者として活動していた。

 王都では有名な冒険者パーティー。

 勇者がいた事でも話題が出ていた。

 そんな彼らは今疲れた表情で帰路に着いていた。

 「王都に帰ったら食堂に行こう!」

 「その前にギルドに寄るのよ」

 ダリウスに注意をするマリナ。

最近ダリウスは依頼が終わると食堂で飯を食べていた。

 「レオはしっかり依頼をこなしたかな......」

 「大丈夫だよ。......たぶん」

 心配そうにするシアにエリスが答える。

エリスは断言できなかった。

 「早く戻ってきて欲しいよな。レオには」

 ダリウスがポツリと呟く。

 「まだ、当分は無理でしょうね」

 「でも、1ヶ月前よりは元気にしてたわ」

 「そうだね」

 マリナが、シアが、エリスがここにはいないレオを心配していた。

勇者パーティー仲間思い〜。



次回『勇者の過去』(嘘で...)

お楽しみに

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