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働かない勇者~冒険者やってます~  作者: ニャ翁
第1章 勇者は冒険者をやり直す
4/91

はじめから

4話目

スローライフの終わりって何ですかね

レオは床で正座していた。

 目の前には2人の女性が椅子に座りレオに向かって説教をしていた。

 約30分ずっとレオは座らせられていた。

 残りの男2人は反対の席でことの成り行きを見守っていた。

 「いい分かった?レオン」

 「はい、分かりました」

 此処でやっと説教は終わった。

 「じゃあ、再登録しようかな」

 レオは立ち上がり今度こそ受付に行こうとした時話しかけられた。

 「ちょっと、お待ち」

 レオは振り返り、そして驚いた。

 そこには黒目黒髪のおばちゃんがいた。

 「ギルド長じゃん。久しぶり」

 ギルド長、ここの冒険者ギルドの長。

 昔は冒険者として名を上げていたおばちゃん。

 「再登録するということは、あんたのギルドランクははじめからになるということを理解しているかい?」

 「Eから?え、まじで?」

 「ああ、まじだ」

 レオの冒険者ランクはSからEに下がることになった。

 「それとあんたは同ランクの奴らとしかパーティーを組んじゃいけないよ」

 「それって私達と一緒にやるなっていうことですか?」

 横で聞いていたシアが尋ねる。

 「そういうこと。あなた達が助けたら直ぐにAランクに上がるじゃない。いい、レオンお前が1人で頑張るんだよ。それと週に1回は必ず依頼を受けること」

 「ええ〜、週1かよ。面倒くさ〜」

 「ごちゃごちゃうるさいね。冒険者ギルドに来なくてもこっちからあんたの家に行くからね」

 「うわ〜、そこまでするの?」

 「あんたがやらないからだろ!」

 その言葉に周囲はうんうん、と頷いている。

 ギルド長は、パンと手を叩く。

 「私の話はおしまい。ギルドの再登録をさっさと済ませなさいな」

 そう言ってギルド長は去っていった。

 「再登録って金かかるよな?」

 レオは隣にいたシアに尋ねた。

 「そうよ。確か金貨5枚よ」

 「何でそんなに高いんだよ......」

 再登録に何故そんなにお金を取るのかというと、ギルドカードに使っている素材が関係している。

 そして何故だか知らないがギルドは、1ヶ月以上依頼を受けないでいるとギルドカードの効力がなくなってしまうという。

 

 レオはやる事が出来た。

 これを成功させねば冒険者になることは出来ないとさえ思っている。

 レオは隣にいるシアの方に体を向け正座をする。

 背筋を伸ばし、両手を前におく。

 頭を床から1~2cmの高さに固定し大きな声でレオは頼んだ。

 「お金を貸してください!お願いします!」

 「......は?」

 「俺は今1銭も持ってないんです!再登録するのにお金が必要だから貸してください!」

 今のレオには羞恥の欠片もなかった。

 明日を生きる為にギルドに登録しなければならないからだ。

 この時、生きる為に羞恥を捨てた。

 幸い、冒険者はレオたちを除いていなかった。

 他の冒険者達もいたらギルド長が来ることもなかった。

 きっとギルド長の部屋に呼び出しをくらっていたに違いない。

 「わ、分かったわ。だから、その格好やめて?ね?」

 しかしシアはこの状況に恥ずかしさを覚えていた。

 冒険者はいないにしろギルド職員はいるのだから。

 ギルド長も扉を開いたまんまこちらを見て笑っていた。

 「本当か!?ありがと。今度返すから、ツケといてくれ。」

「分かったわ......」

 周りのレオに対する視線は冷たいものだった。

 特に隣に居たマリナに至っては、絶対零度。

 今なら誰かを凍え死にさせることが出来るのではないだろうか。

 

 「正直シアってレオには、とてもあまいよな」

 「ええ、そうですね......」

 男2人に至ってはレオに冷ややかな目を向けるもシアについて話していた。

 シアはなんだかんだ言ってレオにあまかった。

 それは、周知の事実。

ギルドランクを上げるためには依頼を沢山こなすことです(当たり前)

それもきっと説明すると思います。


11月2日。少し話を変えました。大幅な変更はないのでまぁ気にしないでください。

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