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○○になったようです。  作者: 3go
○○と出会いの章
5/7

お別れのようです。

4話目から少し間が空いてしまいましたが5話目投稿です。


紅の騎士団レッドナイツの館に来た私達は、玄関まで案内してくれた門番さんと交替で館の中を案内してくれている金髪騎士さんの後ろについて歩いております。

館の中は外観の煌びやかさと打って変わってえらい年季の入った感じ。


金髪騎士さんは廊下を何度か曲がり階段を上がった突き当たりの部屋の前で止まった。




「昨日連絡が来ていたアルト殿をお連れしました。」




金髪騎士さんは部屋の扉をノックし呼び掛ける。

金髪騎士さんが呼び掛けると部屋の中から「わかった。」と短い返事が返ってきた。


金ぱ…なんか呼ぶのが面倒くさくなってきたのでこれからは金髪騎士=Gold Hair Knight略してごはん(GOHAN)さんと呼ぶことにする。


ごはんさん(何処と無く聞いたことある)が扉を開けてから入るよう言ってきたので、アルトさんは部屋に入ったが続いて入ろうとしたルーン達はごはんさんに止められ、何処かに連れていかれた。


そして、アルトさんの提げたショルダーバッグの中に居る私は当然部屋にいる。

中には、筋骨隆々で男前なおじ様がいた。




「紅の騎士団の壱番隊隊長デルタ・キュグニーです。」



「初めまして、アルト・シェルダです。」



「ではそちらにお掛けください。」


言いながらキュグニーさんは近くにあるソファーを指差した。

そして、アルトさんがソファーに腰を落とすのを確認し、口を開く。




「早速ですがチャムキャットを保護したと。」



「はい、群れとはぐれたようで1匹でいた所で保護しました。ソムヌスの森近くにいたそうで。」




そう言ってショルダーバッグから私を取り出した。

フィーアちゃん本日二度目のバッグからの登場!




「人懐っこく賢い子でして、子供たちや私に触られたりしても大人しくしてますし、妻や子供の話ではサーベルウルフに襲われた時にシェルシフと同じかそれ以上の大きさになり一瞬で追い払ったそうです。」



シェルシフが何なのか分からない私は、アルトさんに持ち上げられた宙ぶらりんな状態のままキュグニーさんを見る、凝視する。


(男前だなー。でも少しぶしょったいなー、無精髭剃ったらなおいいのに。)


私がそんなことを思っていると、キュグニーさんは私を見て少し眉間にシワを寄せ。




「…こいつはチャムキャットに似ていますがアルシャウカットというモンスターです。基本的に群れをつくらない単体で行動するモンスターで、戦闘力がとても高く契約獣に出来る事が少ない種です。」


「ですから大人しいく賢いのでしたら、よい契約獣になるでしょうからしばらく此方で様子を見ようと思います。」



「…そうですか。もし、契約獣になることになった場合は白の騎士団の方との契約になりますよね?」



「そうですね。」



キュグニーさんは言い、それを聞いたアルトさんはボソッと「だよな。」と溢した。



(やっぱり、契約獣になったら王宮入りか。)




◇ ◇ ◇ ◇




「―――では訓練してみて使えそうならば契約獣にという事ですか。」



「はい。潜在能力はあるはずなので後は言うことを聞くかどうかですね。」



これで話は終わったのか終始真顔なキュグニーさんに「色々と教えて頂きありがとうございました。」と言い、アルトさんが私を抱えソファーから立ち上がる。



「いえ、アルシャの保護ありがとうございました。お子さんはこの部屋を出て最初の角を左側に曲がった二つ目の部屋にいるはずです。」



会釈してから部屋を出て、言われた通りに進む。

部屋に入るとルーン、サラはごはんさんとお茶会をしていた。



「「あっ!」」


「話は終わったようですね。」



ルーンとサラは駆け寄って来て、ごはんさんはゆっくりと空になったカップをテーブルに置きながら言った。




「はい。この子逹の相手をして下さりありがとうございます。ほらルーン、サラ、騎士様にお礼を言いなさい。」



「「騎士様ありがとございます。」」


ルーンとサラは素直にお礼を言う。




「此方こそありがとね。楽しいお喋りだったよ。この子は此方で責任持って面倒をみます。」



ルーン逹に笑顔で言いながらアルトさんから私を受けとる。



(もう、お別れか…。)



ルーンとサラは渡された私を見て意味が分かったのか泣き出した。




「フィーアもう行っちゃうの?」


「まだいっしょがいい!」



サラは名残惜しそうにルーンは駄々を捏ねるように言う。




「初めからそういう約束だっただろ。泣いてないでフィーアにお別れ言わないと。」



アルトさんは二人の頭を撫でて言った。



そして私の頭を撫でて「短い間だったがお前は私達の家族だよ。元気でな。」と言うとルーン逹の方を向き「フィーアにお別れ言わないままでいいのか?」と問う。




「グスッ…フィーアげんきでね。」




サラは泣きながら私の頭を撫でて言った。

ルーンは拳を握りしめて。




「…ぜったい!ぜったいにまたあいにくるからね!!ヒクッ、ぜったいだよ!」




宣言するように言った。

お別れが済むとアルトさんは二人の手を引いて部屋を出る。

私はルーン逹を『にゃー』と鳴いて見送った。

今回はルーン逹との別れでした。引っ張った割には別れ際があっさりしてしまいましたが、自分なりに頑張った方だと思うので何卒ご容赦下さい。

ご覧下さりありがとうございました。

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