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○○になったようです。  作者: 3go
○○と出会いの章
1/7

獣になったようです。

初投稿、緊張です。

ちゃんと、完結させるよう頑張って書いていこうと思います。

更新は亀並みですが、よろしくお願いします。

 「っ!!!にゃ!」



愛らしい白い小さな手にぷにぷにピンクの肉球。

前から背は低かったから目線は低い方だったけど、それを大きく上回る目線の低さ。

そして、目の前に広がる大自然。


藤岡ふじおか かおる、17歳。

生まれて初めて異世界トリップ、しかも獣化と言うものをしたようです。


こうなった原因ははっきり言ってわからない。

目を開けたらここにいた。

行動を振り返ってもいつもと変わらなかったように思う、何か特別な事はしなかったし、なかった。

夏休みと言うことで部活もなかったから9時まで寝て、母に怒られ宿題を10分やっては30分休憩の割合でやった。

しばらく経って飽きたから、携帯を弄りはじめそのまま寝てしまった。 

うん、いつもどうりのぐーたら加減だったはず。


まあ、今はそんなことよりもおかれている状況を判断するべきか。どんな場所かわからないと今後の身の振りも決められない。

特に今は可愛らしくはあるが小さく、できる事の少ない小さな体(多分、猫だと思う、そして可愛いと信じてる)。街のようなところがないならこの大自然の中、狩りをしないといけないかもしれない。なんて恐ろしい。


「みゅ~…」


とりあえず、森の中を探索だ。人がいることを願おう。

陽の光を浴びてキラキラと葉っぱは美しく緑色に輝いている。気づくと人を探すことを忘れて夢中になって葉や草、木の実や地面を照らす木漏れ日を追ってしまう。好奇心の赴くままに彷徨ってしまいそうなこの美しい自然に時折ハッとしながらも小さな足で前に進んでゆく。

 探索は順調に進み4、5分もすれば森から出られた。

森から出れば人の手が入っているだろう大きな道が森を沿うように続いている。

道の向こうは広大な草原で途中分かれて草原の中を通る道の先には民家と思しき建物があるのが見えた。

草原の道をぼちぼち歩くと、小規模だが村と呼べるような集落があった。


村外れのザビれた井戸の後ろや家の裏に放置された手押し車の影から村の人の話を盗み聞く。

私が来た道から来た男の人は一緒に連れていたロバを引かせていた荷台を外して、ロバを家畜小屋に入れてきたところのようだ。家畜小屋から出てきたその人に、桑を持った男の人が声を掛ける。


「やあ、王都から帰ってきたんだろお疲れさん。どうだ今回は

ここはクレマチスという国のようだ。馬車で1日ぐらい走ったところには、アスチルベというこの王国の王都があるらしい。

ふむふむとりんごが溢れる樽後ろに隠れて、手に入れた情報を整理していると右側から声がした。


「あっ!」


その声がする方向を見ると5歳くらいの女の子と男の子が手を繋いでこっちを見ている。



じぃ~…



男の子はキラキラした目で穴が開きそうなほどこっちをガン見している。一緒にいる女の子は興味は半分、怖い半分でこっちをチラチラみながら男の子の後ろに隠れている。


(可愛いなオイ)


もしかしたら寝床やご飯の確保になる可能性があるのでゆっくり子供たちの方に近寄る。

こんなかわい子ちゃん達を騙すようで申し訳ない。だがしかし、だ。こちらも生活が掛かっているのだ。すまない!


自分が近づくたびにビクッとなる女の子とキラキラがます男の子の反応に苦笑いしながら、まずは怖がる様子のない男の子の足にすりついてみる。


「わぁ~!!」


とても嬉しそうな声をあげられてこっちまで嬉しくなる。


鳴いてみるとまた、目をキラキラさせてくれる。

しかも今度は女の子もだ。


恐怖心が薄れたのか、2人が撫でてきたので手に体をすり寄せる。

顎のしたや耳の付け根を撫でられ、気持ちよくて眠たくなった。


しばらく、撫でられたり抱っこされるまでになったところで誰かを呼ぶ女性の声が聞こえてくる。


「ルーン、サラ、戻ってらっしゃ~い!」


2人が反応したので呼ばれていたのは、この子達のようだ。男の子がルーン、女の子がサラかな。

男の子が自分を抱えたまま走って行こうとすると、女の子がいきなり男の子の服を引っ張った。


「サラどうしたの?」

「その子置いてかないと怒られちゃうよ?」

「飼ってってお願いするの。

大丈夫だよ!だって引っ掻いたりしないもん。ママもきっといいって言ってくれるよ。」

「大丈夫かな?」

「大丈夫!大丈夫!じゃあ、行こう!」


ルーンは自分を飼う気満々のようです。

御覧いただきありがとうございました!

誤字脱字がございましたら、

コメントなどで教えていただけると嬉しいです。

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