2.書き方のルール? 会話について
小説の書き方にはルールがあるらしいです。
いや、明確にあります。
ただそれをここで今更言ったところで、
「今さらそんな当然のことを聞いてもね」
「何を得意げに話しているんだこの阿呆は」
ということになりかねないので簡潔に。
1.地の文(会話文以外のところね)のはじめは一字下げる
2.「」や()は一字下げなくていい
3.!や?などの後には空欄を1つ入れる ※入れなくていいところもある見たいですが、よく知りません。
4.「」の末尾は句読点で終わらない「こんにちわ。」「こんにちわ、」はNG
5.「―」(ダッシュ)は2つ続けて使う、「…」(三点リーダー)は2つつなげて書く
パッと思いつくのはそれくらいでしょうか。
小説を書きたくて書き方を学びに来た初心者さんには申し訳ない。もっと基本がきっちりできて、真面目に書いてくれている人の方を読んでください。あ、でもこの後もだらだら読んでくれたら嬉しいな(情緒不安定)。
ただその中で、ルールというわけではないんですが、どれが正解なんだろう、というものについて。
それは『地の分と会話文の行間』についてです。
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(例文)パターンA
太郎は朝起きて顔を洗って歯を磨いて、それから居間のある一階に降ります。
するとそこにはお母さんが、朝食のベーコンを焼いているところでした。
「あら太郎。もう起きたの? 顔は洗った? 歯は磨いた? もうあなたも高校生なんだから、朝はしっかり自分で準備しなさいね? いつまでも小学生の気分でいられると困るんだから」
「もう、うるさいな母さんは。うん。顔も洗ったし歯も磨いたよ。僕をいつまでも子ども扱いしないでよね」
「そう。じゃあ朝ごはんにしましょう」
太郎が席につくと、すぐにお母さんが焼き上がったベーコンをお皿に乗せて机に出しました。
「いただきます」
なんてことのない、一日の始まりです。
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はい、こんな文章があったとします。
え?つまらないって?
それは筆者が一番思ってます。
ただ、分かりやすく簡潔にしてみただけです。
一旦これを『パターンA』としておきましょう。テストに出ます。嘘です。けど後で少し比較します。
さて、こんな文章ですが、これだと読みづらいですよね。
それは行間がないからです。
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(例文)パターンB
太郎は朝起きて顔を洗って歯を磨いて、それから居間のある一階に降ります。
するとそこにはお母さんが、朝食のベーコンを焼いているところでした。
「あら太郎。もう起きたの? 顔は洗った? 歯は磨いた? もうあなたも高校生なんだから、朝はしっかり自分で準備しなさいね? いつまでも小学生の気分でいられると困るんだから」
「もう、うるさいな母さんは。うん。顔も洗ったし歯も磨いたよ。僕をいつまでも子ども扱いしないでよね」
「そう。じゃあ朝ごはんにしましょう」
太郎が席につくと、すぐにお母さんが焼き上がったベーコンをお皿に乗せて机に出しました。
「いただきます」
なんてことのない、一日の始まりです。
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会話の文と地の文に行間をあけてみました。
これでどこまでが会話でどこまでが地の文かで分かりやすくなったと思います。
これがパターンBです。
さて、さらに分割してみましょう。
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(例文)パターンC
太郎は朝起きて顔を洗って歯を磨いて、それから居間のある一階に降ります。
するとそこにはお母さんが、朝食のベーコンを焼いているところでした。
「あら太郎。もう起きたの? 顔は洗った? 歯は磨いた? もうあなたも高校生なんだから、朝はしっかり自分で準備しなさいね? いつまでも小学生の気分でいられると困るんだから」
「もう、うるさいな母さんは。うん。顔も洗ったし歯も磨いたよ。僕をいつまでも子ども扱いしないでよね」
「そう。じゃあ朝ごはんにしましょう」
太郎が席につくと、すぐにお母さんが焼き上がったベーコンをお皿に乗せて机に出しました。
「いただきます」
なんてことのない、一日の始まりです。
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会話の文にも行間を入れました。
特にお母さんの2行にわたる文章が独立してより読みやすくなったんじゃないかと思います。
さて、ではどれが正解でしょうか。
答えは……
ありません。
ずっこけてそんな問題出すなと凶器を出す前に言い訳をさせてください。
というのも、そんなルール聞いたことないし、色々な人が書きたいやり方でやるのが正義だとは思ってます。
ただ、ここで皆さん。自分で持っている小説、ラノベでも歴史小説でも何でもいいので開いてみてください。
ほとんどが、最初の読みづらいパターンAで書かれているのが分かりますね?
そう。だから答えはパターンAだったのです!
――と言うと朝令暮改すぎて石が飛んできそうなのでまたまた弁解を。
たぶんこれは縦書きと横書き、さらに言えば縦書きの冊子、横書きのWebの違いだと思ってます。
1行が長くとれる縦書きだと別に読みづらさはないものの、Webのような一画面に収まる分量があまり多くない(改行が起きやすい)表示形式だと読みづらくなるみたいなものなのかなと考えます。
ちなみに転生ものの金字塔「無職転生 - 異世界行ったら本気だす -」「転生したらスライムだった件」さんのWeb版はパターンBでした。(作品名にさんづけはおかしいですが敬称ということで)
さらにちなみになる話。
これまでそこそこ、諸先生がたのWeb小説を読ませていただきましたが、個人的な感覚でパターンBが半分以上あったかなと思ってます。おそらく上述の作品がそうであることも関係してくるのかもしれないですし、ここは会話、ここは地の文というので別れて分かりやすいのかもしれないですね。
ただ個人的にはパターンCが一番しっくりきているので、基本、自分が書くものは全部これです。
というのもここで例文。
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「ちょ、なんだよ、このパラメータ! ち、知力99!? すげぇってか、筋力14ってゴミじゃん! 文官じゃん! しかも政治力39ってどんな極端な孔明だよ! かわりに魅力が95とかあるけど、こんなパラメータ要らねーよ!」
「はい、もう決定ー。あとは勝手に転生して勝手に死ね」
「てめぇのどこが女神だ!」
「イラっ。はいむかつきましたー。よってあなたには女神の呪いを受けてもらいます。あなたは普通の剣以上の武器を装備できませんー」
「はぁ!? じゃあ何を使えってんだよ!」
「まあこん棒とか? 木の棒とかくらいなら装備させてあげる。と、特別だからね!?」
「ツンデレになれてねーよ! どこがデレたの!? こん棒でどうやって生き延びろってんだよ!」
「はいはい、いーでしょ。どのみち腕力ないんだから。貴方がエクスカリバー持ったところで重さに潰されるのがオチよ」
「ぐっ……や、やり直しを要求する!」
「却下。それじゃあこれにて転生の間から退場いただきます。ぜひ弱小国を盛り立てて大陸統一して元の世界に戻ってくださいねー」
「おい、ちょっと待て弱小国ってなんだ!? そもそも統一って――」
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『知力99の女の子に転生したので、孔明しながらジャンヌ・ダルクをしてみた』の3話より引用してみました。ええ、しれっと宣伝です。
が、読みづらいですねぇ。会話文でも文字多くて、どこからどこまでが誰のセリフなのか自分でも良く分かんなくなるというか。あとなんかテンポ悪くて。ええ、自分の技量の問題です。そこはもうどうしようもないです。
という感じで、書き方のルールというか、段落わけの仕方についてでした。
自分はこう書いてる。こういう理由があるから本の小説はパターンAなんだよ、とかあればご意見ください。ではでは。




