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黒い春、そしてその先へ

 季節が過ぎ、冬が来た。


 蒼は少しだけ明るい服を着るようになった。蓮は時々、笑うようになった。


 二人は相変わらず図書室にいる。でも、今ではそこは「逃げ場」ではなく、「居場所」だった。


 ある日、蒼がそっと言った。


「俺、蓮のこと……好きだと思う」


 蓮は少し驚いた顔をしたあと、ゆっくりと笑った。


「俺も。たぶん、そうだと思う」


 二人の傷は、完全には消えない。でも、寄り添えば、少しだけ痛みが和らぐ。


 そしてその灰色の世界に、小さな色が差し始める。


 ——春はもう一度、来る。

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― 新着の感想 ―
とても、文章が短くてエピソードが五話で終わっているのに蓮達の嬉しい出会いや二人の感情がわかりやすく鮮明に書かれていて、つい蓮達が語り合っている場面を思い浮かれてしまいました。こんな物語に出会えてわたし…
2025/06/08 16:50 おにぎり٩( ᐛ )و
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