表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【SS追加済】ホワイト・イノセント  作者: 遊一(Crocotta)
【SS】続・ホワイト・イノセント(序章)/始まりのカンタータ
42/48

8

「で、何の用だ。シフト代われとかそういう相談なら他を当たれ」

「そんなことでわざわざここまで来るか。別の相談だ」

 俺がそういうと、田中(仮)は興味深そうに「ほう」と片眉を上げた。


「目を治してほしい」

「眼科に行け」

「おい――」

「冗談だ」

 田中(仮)が俺の言葉を遮り真顔のままで言う。冗談ならもっと面白そうな顔をしてほしい。


「お前、いつもと匂いが違うがどうした?憑かれたか?」

「いや、憑かれてはいない」

「とすると、普段はわざと匂いを隠してたってことか……なかなかやるな」

 顎に手をやり、勝手に感心している風だ。いや、思い違いだからなそれ。


「おい、さっきから匂いって何のことだ」

「ああ、悪い。俺は視力がそんなによくなくてな。霊力は鼻で察知する」

「……?」

「普段は霊力の匂いが全くないのに、今は驚くほど濃い香りがしている」

「ああ……。俺の頼みはそれだ」

 俺は頷いた。


「何でか知らないが、目にフィルターがかかってるんだと。霊力も同時にシャットダウンしてたのかもな」

「フィルターねぇ……」

 田中(仮)が俺の目を見ながら言う。

「鏑木を呼んでくるから待ってて」

「鏑木?」

「ここの跡取り。霊力の量も知識も一番」

「ふうん……」


 暫く待っていると、鏑木とやらがやってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ