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【SS追加済】ホワイト・イノセント  作者: 遊一(Crocotta)
【SS】続・ホワイト・イノセント(序章)/始まりのカンタータ
41/48

7

   ・ ・ ・


 加奈の案内によってたどり着いた場所は、小奇麗な神社だった。


「鏑木神社……」

「そう。ここはね、本物。霊力の強い人がたくさんいる」

「ふうん」

「私は隠れてるから、あとは頑張ってね」

 加奈が言う。

「お前は付いてこないのか?」

「うん。見つかったら、話す間もなく強制成仏させられちゃうもん」

「物騒だな……」

「生きてる人は大丈夫!終わったら呼んで。そしたら出てくる」

「ん、わかった」

 答えると、すぐに加奈の姿が消えた。


「何分持つかな……」

「半日くらいは持つよ!!」

 独り言のつもりだったが、聞こえたらしい。

「あはは、悪いこっちの話。見えたら言うわ」

「呼ぶまで見えません!」

「ん、まあ行ってくるわ。加奈も頑張って」

「……」

 気を損ねたのか、返事がない。


「ワン子、頼むな」

「にゃあ」

 ワン子に声をかけ、俺は神社の中に足を踏み入れた。

 一歩足を入れると、爽やかな風が頬をすり抜ける。

「おー、確かに本物っぽい」

「どちらさま?」

 顔を上げると、見知った顔がこちらを見つめていた。


「あれ、浩二……?」

「田中(仮)!!」

「田中って誰だよ!!!しかもカッコ仮ってなんだ!!」

 盛大な突っ込みが返って来た。うん。これは俺の良く知る田中(仮)だ。

「田中っぽいから良いかなーと」

「よくねえよ。田中は赤の他人だよ、一文字も掠ってねえよ」

「悪い悪い」

 まあ名前が思い出せないうちは田中(仮)としか呼べないんだけどな。


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