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試合を終えて

 試合が終わり、荒い呼吸をしながら転がる俺達。

 ついさっき着替えたばかりだというのに、ものの数分の間戦っていただけで大量の汗をかいていたようで、ぐっしょりと道着は濡れていた。


「去年の屈辱……晴らせたぞ……」

「あー、やっぱ負けるかぁ。茜の悔しがる顔が見たかったのになぁ」


 勝負の後でさえも減らず口を絶やさないのはある意味賞賛に値すると思うが、同時に普段の慶に戻ったという安堵も浮かんだ。

 去年は夏も冬も負け続きで、散々慶にそれをネタに弄られ、屈辱に身を震わせたものだった。

 今回の勝利で汚名返上を晴らすことができたが、これに慢心していると直ぐにでも追い抜かれるため、鍛錬を怠る事は無いようにしないと。


「ふむ、中々良い勝負だった。鍛錬の成果がよく出ていたぞ……お互い甘い部分もあったがの」

「例えば?」

「茜は剛の呼吸に頼りすぎて慶を捉えきれない部分があり、慶はあろうことか木刀を弾かれておった部分があったりとかじゃな」


 爺ちゃんのもっともな指摘に少し顔を少し伏せてしまう。

 剛の呼吸だけを意識すると静の呼吸が頭から抜け、避けられた瞬間に大きな隙を晒すことになる。この癖の克服は俺の大きな課題だ。

 俺が反省している最中、慶は納得がいかなかったのか、ヤケクソ気味に爺ちゃんに突っかかる。


「爺さん、茜の馬鹿力でピンポイントで木刀狙われたら対処のしようが無いじゃん!」

「そうなる隙を最初から作らなければいいだけじゃろ?」

「あー……はい」


 慶なら『それができれば苦労はしねぇよ!』とでも言いそうであったが、これ以上悪態を吐いても無駄だと悟ったのか、大人しく引き下がった。


「凄ぇ、あれがアニキの本気……」

「でしょ? お兄ちゃんは小さい頃からずっと鍛えてるからね」


 息を整えている俺を傍目に芳樹は驚愕の表情を浮かべ、菫は自慢げに言葉を返している。


「へぇ、小さい頃って言ったら幾つの時からなんすか?」

「四歳くらいからかなぁ。そのぐらいから鍛え始めてて、もう十三年目だと思う」

「そんな歳から始めてるんっすね……流石アニキ」


 別にその程度、褒められた事ではないだろう。尊敬の眼差しを向けられても反応に困るのだが。

 それに教わり始めた歳が早いからと言ってその分強くなれるわけでは無い。


「芳樹君よ〜、茜ばっか褒めてないで俺にも気を遣ってくれよ。虚しくなるじゃないか」

「へあっ!? 心臓に悪いっすよ……慶さん」


 不意に背後から気の抜けた声をかけられ、これまた驚愕する芳樹。

 どうやら既に痛みから回復していたようで、俺すらも気づかない間に移動していたようだ。本当にタフな野郎だ。


「確かに不憫だな、負けた姿しか見せてない上に眼中に置かれてなかったなんて」

「ちょっと、茜まで憐れむのはやめてくれよ。なんかこう、心がうすら寒いです」


 堪忍してくれとばかりに気迫の無い声で言い返すが、知った事では無い。日頃散々に言われている分、たまには俺も慶を弄り倒してやろう。

 ……と思ったが、やはり弱気になった慶をさらに小馬鹿にするのは性分に合わない。ここは少しフォローしてやるか。


「なぁ芳樹、言っておくが慶の黒月流のセンスは天才的だぞ。こいつが居なけりゃ俺もここまで強くはなれなかった」

「……まぁ、お兄ちゃんの言うとおり、それに関しては認めざるを得ないよね。最初はお兄ちゃんに手も足も出なかったのに、今は互角だもん」


 俺の発言に対し、意外にも菫も何か感じるところがあったのか言葉を上乗せした。

 やたら慶を高く評価していることを聞き、呆けた顔で芳樹は俺と菫を交互に見た後、慶に目を向けた。


 慶とは小学五年の頃に俺と菫が転校した先で出会ったが、当初の仲は最悪だった。

 しかし一波乱あった後、この道場に通い始めてからはただひたすらに俺を敗北させることだけを考えて鍛錬を続けた結果、僅か三年で俺に追いついてきた。

 そこからは互いに認め合い、競い合う友人と呼べる関係にまでなったのだったな。懐かしき思い出だ。


「……ふっふっふ。そうなのだよ、俺は天才なのだよ。この脳筋怪物野郎に負けたのが悔しくて、それをバネに猛特訓して、互角に渡り合えるまでには強くなった。それも茜の積んできた経験を遥かに超える効率で! そしていずれは茜を完膚なきまで打ち負かして……ぎゃん!」

「調子に乗るなたわけが。天才というならばワシと戦ってみるか?」


 褒めたら褒めたでやたら饒舌に喋り出した慶であったが、様子を見ていた爺ちゃんの接近に気づかず拳骨を頭に食らい、その言葉に慌てて首を振る。


「いやいやいや、爺さんと戦って勝てるわけ無いって。茜と二人で掛かっても一分持たないんだから」

「ならば『決して驕らず、慢心せず、常に上を目指す』この心得を守らんか」

「へいへい、分かりましたよ」


 その返事はあまりにぞんざいで、ほんとうに耳に入っているかどうか怪しいものだったが、爺ちゃんは軽く溜息を吐くだけであった。


「つーか、アニキと慶さんが二人で掛かっても勝てないって、師範は一体どれだけ強いんすか?」


 ふと疑問に思ったのか、芳樹が質問する。だが、この問いに対する回答はいささか表現に尽くしがたい。何故なら本当に実力の底が見えないからだ。


「そうだな……一騎当千、いやそれ以上か? 少なくとも俺の知る限りでは人類最強なんじゃないか?」

「まぁ、猛獣よりは強いよね。昔、お爺ちゃんとお兄ちゃん一緒に山に登りに行ったとき熊に遭遇したけど、一瞬で気絶させてたっけ」

「それに常に静の呼吸で動いてるし、戦う時は静と剛の呼吸を同時に駆使して動き回るし。黒月家って本当、人外の巣窟だよな」


 三者それぞれが口々に意見を出す中、共通して圧倒的な強さを表す言葉を次々と挙げられたからか、爺ちゃんは苦笑していた。


「よさんか。人類最強なぞ大袈裟な物を名乗るつもりは無いし、ましてや人外など、儂は人間じゃて」

「あの、この道場に通うようになってから聞くその、セイノコキュウとかゴウノコキュウっどうやるんすか? それが強さの秘訣ってのは分かるんすけど……」

「え、爺さんまだ教えてないの?」


 何気なく放たれた芳樹の疑問に呆気にとられた慶が爺ちゃんに尋ねる。

 そういえば、俺も直接芳樹にこの二つを教えた事はまだなかった気がする。


「そうじゃった、茜と慶のこの試合を一度見せた後で教えようと思っておったのじゃった。よし、今から説明しよう」


 ……もしかしたら、今この疑問が出なければもう暫く芳樹が説明されることは無かったんじゃないか?

 表面上はごく自然に会話を繋いだように見えるが、若干爺ちゃんから焦りが見えたのだ。哀しいが爺ちゃんも歳なのかもしれない。


「さて、まずは静の呼吸と剛の呼吸。この二つを大まかに説明すると前者は体の外側、後者は体の内側に意識を集中することから始まるのが大きな違いじゃな」


 早速、爺ちゃんによる黒月流の説明が始まった。

 しかし爺ちゃんの説明は長いしやや難しい。俺も小さい頃同じ事を聞いたが、頭から煙が出そうだったのを思い出す。無論、今は理解できるが。

 俺の場合は頭で考えるより体に叩き込んだほうが早かったが、芳樹はどうだろうか。こいつもおそらく俺に似たタイプだろうから少し心配だ。


「剛の呼吸は謂わば体を如何に効率良く動かすかを追求することにより、普段人間が抑えている力の限界を意識的に超える技術のことじゃ。もっとざっくり説明すると、火事場の馬鹿力をいつでも出せるようにするための技術といえば分かるかの?」


 開始早々、芳樹の動きが止まった。おいおい冗談だろ? 流石の俺でも分かるぞ。まさか火事場の馬鹿力さえも理解できないことは無いだろうな?

 それを見兼ねたのか、慶が芳樹の隣に移動し、分かりやすく説明しようとする。


「リミッターを外すとか、ゾーンに入るとか漫画で言うだろ? 剛の呼吸はあれに近い感じなんだよ」

「あーあーなるほど!」


 いや、その例えはもっと分かりにくいだろ、と内心思ったのだが、何故か芳樹はそれで理解したようだ。

 というか、りみったーとかぞーんって何だ? 慶の説明を理解出来ないのは俺が漫画を殆ど読まないからだろうか。

 よく慶には考えが古臭いと言われるが、それとこれとは別と信じたい。


「剛の呼吸は非常に強力で、極めれば疾風の如く地を駆け、素手で鉄を貫く。しかし身体の負担も大きくてな、長時間やり続ければ良くて全身筋肉痛、悪くて全身骨折、内出血その他諸々重なり最悪死に至る。諸刃の剣と言っても差し違えないんじゃよ」


 多少脚色があるような表現を芳樹はあまり信用していない様子で、聞き流しているように見えた。

 確かに今でも信じ難いと俺も思っている。ただしそれは剛の呼吸を極めた時の強さだけであって、負担の部分は身を以て知っている。

 また、黒月家の御先祖様の中には体が限界を迎え、若くして命を落とした方が少なくは無い人数いると、蔵に保存してある黒月家の歴史書的な物に書いてあるらしいので、本当なのだろう。

 連続して喋る疲れを取るために一拍おき、爺ちゃんは再び口を開く。


「それだけでは戦場では捨て身の特攻しかできん。そこで戦場で生き延びてかつ多くの敵を葬るために御先祖様が編み出したのが静の呼吸じゃ」


 静の呼吸は剛の呼吸だけで戦をしていた時代の後に新たに編み出された技術だ。

 だいたい鎌倉時代の後半辺りから使い始めたらしく、それからは戦場での生存率が上がったらしい。


「静の呼吸は剛の呼吸とは相反する性質を持ち、五感を駆使し大気の流れ、匂い、振動などの体の外の情報を得ることによって周囲の状況を把握し、それらの環境に自らを溶け込ませることによって気配を断つ技術のことじゃ。こちらはちと説明が難しいのぉ……慶、見せてやりなさい」

「えー、めんどい」


 爺ちゃんが実演を頼むが、慶はとても怠そうに簡潔に断った。

 それに対して爺ちゃんはニヤリと少し意地悪そうに笑みを浮かべ、慶がやるように仕向ける。


「儂を除けばこの中で一番上手いのはお前だろうに。どうやら天才様は自信がないように見えるの」

「あー分かったよ! 頼むから爺さんまで弄るのだけはやめてくれって」


 まさか爺ちゃんにまで弄られるとは思ってなかったのか感情的に声を上げ、嫌々そうではあったが立ち上がり芳樹の前に立った。


「それじゃ、今から気配消すから見てろよ……」


 慶の言葉は少し苛立ちを含んだような声だったが、静の呼吸に入った瞬間からは自我を消したかの如く無表情となり、じっと芳樹の方を見つめる。

 この状態の慶はまるで生気が感じられず、その姿に目の焦点を合わせていてもまるで虚空を見つめているか、何気ない景色を眺めているかのようでどこか不気味だ。

 気配の無い視線に対抗するようにガンを飛ばすように睨みつける芳樹であったが、一分も経たないうちに集中が切れる。


「本当にこれで気配が消えてるんすか? バッチリこの目に映ってるんすけど」

「アホか、気配消すだけで透明人間になるわけ無いだろ。それに……」


 慶を凝視することに飽きたからか、俺に話しかけようと意識を逸らし、あろうことか目線を外したその瞬間、気づけば音も無く、芳樹の首筋に汗ばんだひやりとした手刀が添えられていた。


「目と意識を逸らせばこうなる。これが静の呼吸だ」


 芳樹の体は一拍遅れて強張り、情け無い悲鳴を小さく上げた後、後ろへ転び尻餅をついた。


「……ビビったぁ、こんなのアリっすか」

「大有りだよ。お前も不良やってたのなら喧嘩する時、お互い容赦も糞もなかっただろ」

「こんな技使って喧嘩する不良なんかどこにもいないっすよ!」

 

 多少涙目になりながら言い返す芳樹を隣で見ていた菫がくっくと隠すように笑っている。

 それに気づいた芳樹が顔を赤くしたりと話が逸れた空気になったが、爺ちゃんは軽く咳払いをしつつ話を続ける。


「……ごほん、続けるぞ。静の呼吸は剛の呼吸に比べて技術的な面が非常に強い。足音を立てぬまま移動したり急接近する足運びといい、相当な練習を続けねば会得はできん。しかし剛の呼吸が肉体の良し悪しによって個人差が出るのに対して、静の呼吸は誰でもがやろうと思えば出来るのが特徴でもある。ある意味努力家のための技術とも言えよう」


 そう、剛の呼吸よりも静の呼吸のほうがはるかに難しいのだ。

 剛の呼吸は自分の体の中だけで完結する技術だが、静の呼吸は外気にも自分にも、相手の一挙一動にまで集中しなければならないし、生半可な練習では気配が消えない。

 それは慶の場合も例外なく、才能とは別に半端では無い努力を積んだ結果の今の実力となっている。

 それは即ち慶が非常に努力家であることを示唆しているが、滅多な事では言ってやらないことにしてる。また調子に乗るからな。


「また、静の呼吸には疲労するだけの剛の呼吸とは逆に、これを用いて瞑想する事で体力の回復を早める効果もある。現にほれ、そこで瞑想しておるじゃろ?」


 爺ちゃんが指差す方向には、先ほどまで動き回っていた門下生の一人が壁際で座禅を組み瞑想する姿があった。

 しかし芳樹はその方向を見ても一瞬では何処にいるのか分からず、その周辺を細かく見渡したあと、ようやくそこに居ることに気がついた。

 それもそのはず、静の呼吸はその過程で気配を消すため、休憩の時などに行うと何処に居るか分からなくなることがよくある。

 もし子供がかくれんぼの時に静の呼吸が使えたら絶対見つからないだろう、と考えるのは少し幼稚だろうか。


「まぁ静の呼吸の基本はあれだから、剛の呼吸とかを練習する合間にああやって休憩すると効率が良いんだよな」

 

 瞑想する様子を見て何気なく慶が口にするが、探す立場からするとたまったものでは無い。

 慶ぐらいの域まで達した状態であれをやられると用事がある時に限って無駄に労力がかかり、探すのにこちらも静の呼吸を意識しないとなかなか見つからないことがある。


「説明については以上、鍛錬の仕方はこれから他の者に聞くと良い。儂も道場にいる日は教えるが、用事や仕事が重なる事が多いからの」

「師範が仕事の日は俺もほとんど仕事じゃないっすか。……まだ雑用ばっかだけど」

「そう簡単に刀を打たせるものか、お前は自分の仕事をしっかりこなせるようになれ」

「げっ、聞こえるし……地獄耳にもほどがあるっすよ」


 小声で悪態を吐くも、爺ちゃんの耳は誤魔化せなかったようで、芳樹は軽く叱られている。

 芳樹が刀を打てるようになるのは早くてもあと六年は先になるはずだが、その時まで工房に居座り続けられるだろうか。

 幸いにも刀への意欲は高いようだから、それなりの熱意はあるのだろうが、それまでの過程で挫折しなければいいのだが。

 

「さて休憩はこのぐらいにして、芳樹やるぞ」

「うっす、お願いします!」

「いやいやちょっと待った、茜に物を教わるのだけはやめといたほうがいい」


 爺ちゃんが説明をしている間に疲労が回復したところで休憩を切り上げ、早速芳樹に剛の呼吸を教えてやろうとしたところ、何故か慶が止めに入る。

 俺に教わるのだけは? 流石にそれは聞き捨てならない。俺だって人に教えるぐらいできるぞ。


「なぁ菫、お前にも聞くけど茜に物を教わって理解できるか?」

「えーっと……それは、その、感覚的? 直感的? な教え方だからその……」


 唐突に振られた問答に菫は何とも曖昧な対応を示し、その目は泳ぎまくっている。

 それからしばらく言葉を紡ごうと必死になっていたが、諦めたような表情で俺から目を逸らし、申し訳なさそうに口を開く。


「ごめんお兄ちゃん、どうやっても擁護できないよ……」


 まさか菫にまで信頼されていなかったなんて、それほどまでに俺の教え方は下手なのか? 

 いや、そんな筈は無い。動揺を隠すように芳樹の肩を掴んで少し離れた所に誘導し、剛の呼吸を教える事にした。

 

「えー、まず剛の呼吸ってのはだな、体の内側の全体に集中して、こんな感じにグッと力を入れてバッと動いてブンッ! ……これが基本の動きだ」


 いつものように体の内側に集中し、両手に木刀を握りしめながら力を込めて正面に踏み込んだ足からアキレス腱、膝、股関節、腰、曲がる背骨。そして即座に上段に構えた木刀を肩、上腕、肘、前腕、手首……全ての箇所が伝わり、連動するイメージを持ちながら振り下ろす。まさしくこれが剛の呼吸の基本形だろう。

 しかし芳樹の方へ振り返るとぽかんとした表情で困惑しており、その奥では慶が腹を抱えて笑っていた。

 

「……雑過ぎるっすよ!」


 --蒸し暑い道場に落胆の叫びが木霊した。

人物紹介③ 黒月 菫


 本作ヒロイン。茜とは従兄妹の関係だが、その信頼関係は兄妹と同じかそれ以上のもの。

 生まれは茜とは数ヶ月差であり、殆ど同い年ではあるが、茜は物心つく前から兄として振る舞っていた為にお兄ちゃん呼びが定着している。


 幼い頃から自分に対して誰より優しく献身的であり、同年代と比べると心も体も遥かに強く、辛い時にはいつも側に居てくれた茜の事を盲愛している。

 そして茜に危害を加える人間には容赦無く牙を向けるヤンデレブラコン。

 彼女の幸福と苦痛は茜を中心に回っていると言っても過言ではなく、茜から愛情を与えられる時に至上の幸福を感じ、長期間会えない時間が過ぎたり、茜が傷ついた時には場合によっては発狂する不安定な精神を持つ。


 茜だけでなく、男女関係無く美麗だと思わせる美少女で、長く伸びた艶やかな黒髪、端正ながらも可愛らしさを残したその顔、その肌はきめ細やかで白く、脚はすらりと伸びるその姿は、黙ってさえいれば大和撫子を体現している。

 これで豊満な胸があれば完璧なのだが、生憎、絶壁とまでは行かないが、貧相な胸である。しかしそれは禁句。

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