第8話 エンジェルセキュリティー2010
「水青あをいは何者か?」
と脳内義姉妹(製作部門)に質問すれば
「彼女は天使です」
と本気で答える人は5割いるだろう
のこり5割は
「天使のような存在です」
と答える
『天使、水青あをい光臨の真実』
それは、自分に自身の無くなった社長が自分の居場所を求め家事の手伝いをしようと思い立ち、葵に止められないように葵が風呂に入ってる間に洗濯をしようとして、間違って衣類、タオルの殆んどを洗濯機に詰めて回したとこ、白煙を上げて停止
洗濯もできない自分に嫌気が差してリビングで首を吊ろうとした社長を、洗濯をまのがれていたベットシーツを巻いた姿の葵が止めにはいったという
そしてその姿をみた社長が有無を言わさずその姿のまま会社に連れて行き
「今回の作品にはこんな天使を出すのよ」
と言ったのが会社で首を吊ろうとしていたプログラマー、AYUMIが自分の目で見て、社長から聞いた話である
「あとは・・・」
「次回作はメイド物か・・・」
もうすでに映像(盗撮)を送る事のできず、声だけが届けられる画面を切り替え、扉を映し続ける少しゆれる映像に切り替える
「社長がんばってください」
そう祈っていると「カチャリ」と扉の鍵が開かれる
だが扉は開かなかった
鍵が開いたので突入すれば良いように思えるが葵は彗星流という無敵の流派の使い手で突入すればその姿を映し出す前にカメラを取り上げられてしまうだろう
葵の間合いの外から撮影するのがベストなのである
そうして待っていると扉が開き始めて
「彗星流1の章、震脚」
その声と同時に画面が揺れる、そして
「見つけた。彗星流3の章、布槍術、大蛇」
そんな声とともに飛んでくる布が映像を黒く塗りつぶしていった
万策尽きてしまったためそれまで一度も画面を見続けた視線をとうとう離してしまった
そんな落ち込んでいるAYUMIの耳に
「私がいる限りご主人様には指一本触れさせません!」
と、言う声が聞こえてバッっと視線を画面にもどす
そこには先ほどと同じく黒い画面が映し出されるだけだが、その映像の表示時間を巻き戻すと
「私がいる限りご主人様には指一本触れさせません!」
と先ほどの声が録音されていた
それと同時に部屋に備え付けられていた電話が鳴り
「AYUMIちゃんしっかり録音できた?」
「バッチリです、これから雑音を消してチェックしたあと社内放送で流します」
「OKよ、ちなみにカメラを巻いていった布をよく見た?」
「え?なんだったんですか?」
「メイド服の腰を閉めるための布紐よ」
「わかりました、シナリオの方にはメイド服の布紐をつかった布槍術の戦闘のストーリを書かせますね」
そう言いながら電話を切るのであった
ちなみに何故彼女が一人で編集をしているのかと、プライバシー保護もあるが天使水青あをい(♀)を信じる社員のための配慮で、葵は映ってしまった時はたまに自分が男である事を示すように上半身を見せ付けたりするのである
そんな映像をカットしたりモザイクかけたりとしなければいけないことがあった為、AYUMIが一人編集するようになったのであった。
設定説明のお話終わり・・・アレ?
当初の予定では葵の容姿についての説明の話だった気がするんですが・・・
どうしてこうなった。