第2話 声優観察
この物語はフィクションです。
登場する団体、地域、人物などはすべて架空のものです。
また、犯罪などの非合法行為を推奨する作品ではありません。ぜったい真似をしないで下さい。
「俺は男だ、俺は男だ、俺は男だ、俺は男だ、俺は男だ、俺は「男の娘」だあああああぁぁぁ!!」
「ねね、今ちゃんと『こ』の部分脳内変換で『娘』になった?」
ええなりましたよ
「や~ね、そんな落ち込まないで。確かに男の娘じゃないわね」
落ち込んでいた俺を慰めてくれる。
「だってどちらかと言えは美人の方よね、女装すると」
「南さ~ん」
同僚に、落として上げて落とすというドS極まった方法でいじめられ、膝をついて落ち込んでいた俺は、涙ながらに抗議をする。
「う゛あ゛、その上目使い。もう我慢でき「待ちなさい!!」社長!、止めないで」
どこからともなく現れた母さんに羽交い絞めにされる南さん。
「かあ、社長~」
危険を察知して逃げようとしていたが、止めに入ってくれたので緊張を解くのであった。
(逃げるといっても縋り付いていた体勢からだったので上半身を反対側に倒しただけ、足はそのままくの字に残してあり、逃げるときに発した悲鳴は「うわ」などでなく「キャ」の類の事だったなど、ある種の職病かもしれない)
「ほら休憩終わりよ、次の収録始めるわよ。南さんは元気みたいだから全部終わるまで休憩なくていいわね」
「ちょっとまって、社長!!」
想定外の邪魔、および妨害をされ全力で抗議する南さん、先ほどのようにちょっと問題のある正確だが、前作では真面目系図書委員をやるなど、七色の声といわれる有名声優であり、今作では1ヒロインのほかに3キャラの端役の声もやるなどかなりの量で、それを休憩無しとは死刑宣告とも言えよう。
詰まるところ、母さんが言いたいのは「うちの息子に手を出す奴は許さない」って事である。
「助かりました・・・でも社長こんな問題が起こるなら、声優辞めれば全部丸く収まるのでは」
というか辞めさせろ
「そんな事を言わないであをいちゃん、貴方が初めて出た次の作品から戻ってくるまでの暗黒期、あんな首をつる寸前まで行きたくないのよ。声優の人たちだけじゃない、シナリオもシステムも、CG、BGM、ムービ、その他もろもろの関係各所が『あをいちゃんでないならやる気が出ない』って言っていい作品ができないのよ!」
「プロなら声優一人でそんなに品質落とさないで下さい、せめてある程度のところで納めてくださいよ」
確かに暗黒期の作品はひどかった。
声はほとんど棒読み、シナリオは起承転結?何それ?、いたるところでバグが存在し、CG?白黒?、BGMというよりシステム音のループ、ムービー・・・動きませんでしたetc etc・・・
「プロがどんな状態でもある程度の作品を作れる人というなら、私たちは最高の作品を求めるアマでいいわ!!」
「社長としてはいいセリフかも知れませんが、親としては完全失格ですからね」
「いいのよ私は、反面教師を目指してるから。そんな事より収録押してるのだから早く早く」
そういいながら俺を引っ張って行く社長兼母親であった。
はい、早め更新です。
こんな短いなら、まとめて一話にしろなんていわないで下さい。短い方が気が楽にかけるんです。
ところで、まだ危ないシーンとかないですがどんな描写が18禁なんでしょうかね・・・そろそろきわどいシーンが来そうな気がしますが、詳しい方教えてください。