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【26話】異世界でも男のロマンは変わらない

朝起きたトーリ達は男のロマンを追って痛い目を見ることに・・

朝の空気は清涼で、森の奥深くに位置する湖の畔には、ほのかに霧がかかっていた。


 俺は寝袋の中で目をこすりながら起き上がると、すでに焚き火をしているスミスの姿があった。

俺と目が合うと何やらニヤニヤと笑っている。


「おはようスミス。随分早いな。」


「おう、こういう場所では朝の冷え込みで目が覚めるんだよ。それにしてもお前も早起きだな。」


「まあね。早朝にする焚き火が昔から好きなんだよね。」


 周囲を見渡すと、まだグリードとフェンリルは寝袋の中で丸くなっていた。ぐっすりと寝息を立てている。リーナの姿が見当たらない。


「リーナは?」


 俺が少し心配になりながら尋ねると、スミスがまたニヤリと笑った。


「安心しろ。湖で水浴び中だ。」


「そうか。」


「なあトーリ、男なら覗きに行くのが礼儀ってもんだろ?」


「はい?」


 スミスが悪い顔で笑いながら、寝ているグリードとフェンリルをバシバシと叩き起こした。


「おい起きろ。リーナを覗きに行くぞ!」


「ふぇ!?リーナ!?」「んん…なにごと…?」


 まだ寝ぼけている二人を無理やり立たせ、スミスは湖の逆側に向かって歩き出す。俺も半ば呆れながらも、仕方なくついて行くことにした。


 湖の反対側にたどり着くと、朝の霧が湖面に漂っており、その奥には水浴びをしているリーナの姿がぼんやりと見える。


グリード「お…!」


スミス「霧が深くてまだよく見えねぇな。」「もうちょっと近づいてみるか」


 スミスが意気揚々と前に進もうとすると──


「……ん?」


 気配を察知したのか、リーナが一瞬ピタリと動きを止めた。


「あんたら、覚悟はできてるわね?」


 その声に全員が凍りついた。


 リーナは両手を構えると、水面が激しく波打ち俺らの目の前に巨大な水の塊ができた・・


「まずい!」

グリード「待ってくれ姉貴ー!」「ってあれ・・?」


その水の塊がちょっとずつ凝縮されて小さくなっていく


「アクアバースト!!」


 ッパァァァァン!!


全員「うおおおおぉぉぉお!!!」


水の塊が破裂して全員吹き飛ばされて地面に転がった。


グリード「痛ぇぇぇ!!」


スミス&トーリ「ごめんなさいリーナぁぁぁ!!」


フェンリルは眠そうついてきたが、魔法なのかバリアみたいなもので防御していた。

 俺たちは全員土下座しながら謝罪したが、リーナの怒りは収まりそうになかった。


「もう片付けして出発するわよ!男子はしっかり働くこと!!」


「はぁーい……」


 片付けを終え、俺たちはベルドワ王国へ向けて歩き出した。道中、スミスが何度も頭を振って「俺は諦めない」とかブツブツ言っていたが、全員無視することにした。


 数時間後、ようやくベルドワ王国の城門が見えてきた。


スミス「おぉ!久しぶりの俺の故郷!」


 門を通ると、すぐに周囲の人々の視線が俺たちに向いた。特にスミスを見た瞬間、ざわつきが広がる。


「あれは……まさか……!」


「スミス・アイアンハンド様がご帰還なされたぞ!!」


 その瞬間、歓声が街中に響き渡る。城下町の住民、職人、兵士たちが次々と駆け寄り、スミスに向かって口々に称賛の声を上げた。


「待っておりました!」「お戻りになられたのですね!!」


「スミス様、お帰りなさいませ!!」


 まるで英雄の帰還のような光景だった。俺たちは目を丸くして、圧倒される。


リーナ「……え?スミスがすごい人だとは知ってたけど、ここまで人気者なの?」


「そりゃあ、ベルドワ最強の鍛冶師だからな。」スミスは自慢げに腕を組む。


リーナ「鍛冶師がこんなに英雄扱いされるもん?」


スミス「当然だろう。俺の作る武器は少なからずこの国を守るために役に立ってきた。この国の戦士たちにとって命より大事なもんなんだよ。」


 街の人々の歓声に包まれながら、俺たちは城へと案内される。


 王城に到着し、広大な玉座の間へと通された。


ドヴェルグ王「久しぶりだな、スミス。」


 王の荘厳な声が響き渡る。王座の前には、ベルドワ王国の国王が堂々と座していた。


スミス「ふふっ、お久しぶりです。ドヴェルグ王。」スミスは軽く笑いながら頭を下げた。


ドヴェルグ王「お前が戻ってきてくれて、国の者たちも安心しておる。」


スミス「ええ、すぐにどこか出かけますが」


ドヴェルグ王「少しくらい故郷でゆっくりしていけ」


「おーい!それよりスミスはあっちの国で自由に楽しそうに過ごしてただけだぞ!国王の勘違いだったよ!」


グリード「そーだよ。俺すげービビりながらドラグノスに行ったのに」


ドヴェルグ王「まあそんなことだろうとは思ったが、ほら。あれだ。」


「??」


ドヴェルグ王「スミスが全然帰ってこなくて寂しかったからもしかしたらと思って大袈裟に言ってしまったんだよ」


「なんだそれドラグノスの奴らに謝れ!!みんな良いやつだったぞ!!」


グリード「そーだそーだ!!」


ドヴェルグ王「はい、次回の会談の時に謝ります」


兵士「国王!!!謝らなくて良いです!!そしてこのような奴らに敬語など!!」「お前らもわきまえろ!!!!」


リーナ「ふふっ」

爆笑する一同



無事ベルドワに帰還した一同

今後の動向は果たして・・?

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