【第19話】激闘
まさかの雑魚キャラだったシリスだが、次の優勝候補同士の試合が激闘を繰り広げる・・!
シリスの噛ませ犬っぷりは見事だったな・・切り替えて次の試合を見よう。
「次はシリスが言っていたこの二人の対決か。どっちが勝つかな〜」
司会者「さて両者フィールドに揃いました。次はコロポ対カーン・ブラッドロー!いよいよ戦いが始まります!」
「試合開始っ!!」
カーンは前の試合と同じくすぐに動き出し、巨体を揺らしながら戦槌を構え、コロポに向かって一直線に突進していく。
カーンが巨大な戦槌を地面に叩きつけた。
爆音とともに、地面が吹き飛ぶ。コロポは躱したがその衝撃で後ろに飛ばされた。カーンはそのまま一気に追い打ちをかけようとするが、コロポが素早く氷を生成して防御態勢に入った。彼女の前に巨大な氷の壁が立ち上がり、カーンの戦槌を防ぐ。
「うおおー、やっぱり魔法ってめちゃくちゃすごいな…。」
カーンが距離を取り戦鎚を置いた。手を前に向けると、風の渦が巻き起こり、コロポの作った氷の壁を吹き飛ばした。あのパワーに強力な魔法まで使えるなんて、カーンってやつ強いな。
だが、コロポも全く動じずに魔法で反撃する。「アイスランス!」冷気を操り、鋭利な氷の槍を作り出してカーンに向かって打ちこむ。
その氷の槍がカーンに迫る。カーンはその槍を戦鎚を振り下ろして払うがその隙に後ろから巨大な氷柱がカーンを目掛けて伸びてきている。直撃かと思った矢先、カーンは地面に突き刺さっている戦鎚を軸にして回転し器用に避ける
コロポ「今のを避けるかっ…!」
「魔法の威力や使い方がコロポのほうが上かと思ったけど、カーンは戦闘センスが半端ないな。」
カーンはすぐに体勢を立て直し、再び距離を詰める。戦鎚を振り下ろすがコロポは素早く避けて、腰に装備していた短剣を取り出し構えて言った「私は氷魔法だけじゃないよ」
お互い近距離でものすごい攻防が繰り広げられている。コロポが素早く動いていてカーンの攻撃はなかなか当たらない。逆にコロポの短剣での攻撃は何発も当たっているはずだがカーンがダメージを負っている様子はなく、再度お互い距離をとる。
カーン「俺の鱗は本物のドラゴンのように硬いぞ。そんな軽い攻撃じゃ痛くも痒くもない」
コロポ「あっそ」
カーン「氷魔法だけじゃないと言っていたが、もう終わりか?これでは勝負にならない」
コロポ「バーカ」
「パキッパキパキッ」
カーン「!?」
あれはブラフだったようだ。コロポは近距離で攻防を繰り広げながら、微弱な冷気をカーンに放っていたんだ。カーンの足元から氷が立ち上り、更にいくつかの鱗と鱗の隙間からも氷が広がり身動きが取れなくなった。凍えているのかカーンの唇が震えているように見える。
「これは勝負アリかな?」
コロポ「終わりよ。アイスメテオ」
コロポは両手を広げて上空に巨大な氷を生成しカーン目掛けて落とした。直撃したらどれだけ頑丈な戦士だろうとひとたまりも無い。これ、、俺優勝無理じゃないか?
だがその瞬間、カーンから巨大な火柱が立ちのぼり身体中には炎を纏っている。これによりアイスメテオは一瞬にして溶けてしまった。彼の周囲を包む凄まじい火炎の影響で、今までにコロポが生成したフィールド上の氷が全て蒸発していく。観客席からも驚きの声が上がる。
カーン「甘く見るな…」
コロポ「っち。お前性格わりーなー。派手に突進したり、風魔法でちょこまか攻撃してきたの、全部作戦かよ」
カーン「炎魔法が使えないと言った覚えはない。それにできればこの魔法は使いたくなかった。」
コロポ「はいはい、んじゃ降参」両手をあげる
コロポが降参を告げた瞬間、試合は終了した。司会者がマイクを握り締め、声を張り上げた。
司会者「勝者、カーン・ブラッドロー!!」
観客席から大歓声が上がる。確かにものすごい戦いだった。
「あんな強力な炎魔法が使えたのか、しかもノーモーションで?やっぱり魔法って凄まじいな・・」
フワード「なんだお前、魔法に憧れがあるのか・・?」
こいつは・・確かシリスが教えてくれた優勝候補の中にいた、フワードってやつか。
いつからいたのか知らないが全く気配がなかったな。
「いや魔法は便利すぎる。だから俺は使えなくてもいいけど、やっぱり凄いとは思うよ。」
フワード「そうかそうか。まあ確かに魔法は凄いが無条件で便利という訳ではない。あいつは氷で身動きが取れなくなった瞬間から、魔力を集中させ詠唱を始めた。あの切り替えの速さは見事だった。」「だがあれだけ魔力を消費したら、次の俺との試合ではまるで相手にならんだろうな。」
なんだあれは寒さで唇が震えていた訳じゃないのか。それに次のカーンの相手はこの男なのか。
次も面白い試合が見れそうだ。その前に俺も試合があるからまずは勝つことを考えようっと。
いよいよ大会もクライマックス!




