表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/170

[No.57] 【広告】ぼくの犬をほしい人にあげる。

 ぼくの名前はケビン。9歳。《オピドキッカ町》に住んでる。でも、もうすぐ《リパーフート市》に引っこす。こんど住む家はアパートと呼ばれるところ。ぼくが飼っている犬をつれていけないらしい。だから、ぼくの犬をほしい人にあげる。


 ぼくの犬、シロをしょうかいする。


 一年前、公園の砂場であそんでいたとき、砂の中から出てきたのをひろった。一つの体に頭が三つある。犬の図鑑にのってないから、たぶん雑種だ。毛は真っ黒だけど、犬を飼うときには名前はシロがいいって決めてたから、シロにした。ひっくり返すとタマタマがついてるからオスに違いない。


 シロはひろったとき、手のひらにのる大きさだったけど、一年でぼくと同じ身長になった。たぶんもう大きくならないと思うけどわからない。お父さんとお母さんは、さいしょは飼うのをすごく嫌がってたけど、家に入ったドロボウをシロが食べてからは、番犬にぴったりだ、と喜ぶようになった。だから番犬として飼う人がいいと思う。シロの頭は、寝るときはいつも交代で寝るから、かならず起きてる頭がいる。見張り番にはぴったりなのだ。


 シロはおりこうさんで、お手も、ふせも、チンチンもできるし、口から火をふく芸だってできる。ごはんは生き物の死体なら好き嫌いしないでなんでも食べる。甘いものも大好きだ。子守歌を唄うとすぐに眠るから、ガオガオ吠えるときにはそうしたほうがいい。


 大事に飼ってくれる人は、広告を見たら、ぼくの家まで取りに来てほしい。くわしい飼い方を教える。ぼくの言うことはなんでも聞いてくれるから、きっと食べられる心配はないと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ