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[No.32] カーバンクル密猟組織を帝国軍が摘発

 絶滅危惧種である〝カーバンクル〟を(ひそ)かに狩猟し、採取した獣宝石(じゅうほうせき)を売りさばいていた密猟密売組織を摘発した、と帝国軍当局が発表した。


 数週間前、国境砦の門兵が、出国しようとした行商人(ぎょうしょうにん)の所持品に〝カーバンクル獣宝石〟が複数あるのを発見。出処(でどころ)を尋ねると行商人がしどろもどになったため、身柄を拘束して詳しく話を()いた。それにより、獣宝石が正規手順を()ず入手されていたことや、その行商人が宝石獣密猟組織のメンバーであることが発覚する。尋問によって所属組織のアジトを特定し、この度、軍が踏み込んでの一挙(いっきょ)摘発となった。


 カーバンクルは、(サル)ほどの大きさのリスに似た〝宝石獣〟である。額に赤い宝石が取り付いており、その宝石が大きければ大きいほど異性に魅力的で、セックスアピールが高い個体とされている。人間にとっても魅力的だ。


 (ひたい)の宝石はカーバンクルが死んだ時に取れ落ち、現在はこの自然死落下による採取だけが認められている。しかし未だ宝石目当てに、組織ぐるみで密猟をして首を()ねる者があとを絶たない。


 一般的な鉱物宝石よりも獣宝石の方が価値が高いゆえ、宝石獣(ほうせきじゅう)は多種生息しはしているものの、乱獲により多くの種族が激減・絶滅の危機に(ひん)している。規制を強めれば強めるほど、個体数が減れば減るほど、希少価値はぐんぐん高まり、死罪(しざい)の危険を犯してでも狙うやからが出て来てしまっている悩ましい現状がつづいているのだ。


 今回捕らえられた犯罪組織の十数名は、全員がギロチン処刑。

 刎ねられた首は、見せしめとして広場に公開されている。

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