表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/170

[No.3] 沼の底からガイコツ兵士現る!?

 ガイコツ兵士あらわるなどと銘打めいうっているが、あんずるなかれ。魔法や魔術の効力によって彷徨さまよう〝けるしかばね〟のたぐいが出没したわけではない。ただのしかばねだ。


 先ごろ、《ジレッヴィ村》に住まう少年が、近隣の森にある沼へと釣りに訪れていた。しかし、長らく粘ってみるも釣果ちょうかかんばしくない。そのうち日も傾き出してしまったので帰宅することにし、これが最後の一投だと決めて放っていた糸を手繰たぐせていく。

 そこで手応えがあった。


 竿さおのしなり具合からすると、かなりの大物である。期待に胸を膨らませ、獲物を水面から引き揚げた、その次の瞬間、少年は大声で叫んでいた。歓喜の叫びではなく、悲鳴である。

 釣り上げたのは、鉄兜てつかぶとを被った人間の髑髏しゃれこうべだったのだ。


 少年からの一報を受けたジレッヴィ村の自警団は、翌朝、沼におもむいた。

 水中をさらってみると、沼底から頭部を除く白骨化はっこつかした遺体が発見された。性別は判別できていない。着衣ちゃくいのプレートメイルにはやりで突き抜かれたあとがあり、また、水苔みずごけ藻類もるいしてもいたため、事切こときれてからずいぶんと長い間沈んでいたと推測すいそくされる。


 同村内では遺体に該当がいとうするような人物がおらず、冒険者同士のいさかいの末に殺害された人物ではないかとみている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ