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試製自走多連装ロケット砲奮戦記  作者: 通りすがりの野良猫
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我らが戦友,61式戦車について

昭和39年以降、 戦う試作多連装ロケット砲の傍らにはいつも相棒として61式戦車がありました。

この記事は、試作自走多連装ロケット砲等と共に戦い苦労?、を分かち合った61式戦車にスポットを当て紹介するものである。

そもそも61式戦車は我が国の第二次大戦後、初の戦車であるのは周知の話である。

(当初は戦車の表現すら否定的で「特車」扱いである。)

この戦車は、ソビエト軍の戦後の主力T54/55を仮想敵として1961年に制式化したハズであったが、幸いにも、攻めてくるだけのフネやお金が十分揃えられなかった、あちらさんの都合で、とうとう雌雄を決する機会をなくしてしまった。


ところが、昭和39年、東京オリンピックの後位から、毎年のように来襲する怪物の迎撃に苦労することとなったのである。

それ以前からも、東京、大阪に上陸したでっかい怪物、にはM24やM4で対応して苦労した記録があるが、せっかくの新型戦車でも事態はあまり好転しなかったのである。

61式戦車の防御に回った場合の用法は、反斜面陣地で車体を隠して待ち受けることを想定していたそうだが、意外と身軽な怪物は、勝手気ままに上陸してくるために、陣地を構築して待ち受ける等非常に難しくなっている。

東京でも高圧電流で困ってるとこに火力集中〜!のつもりが高圧電流も効かない等の番狂わせがあった。

一番ひどいのは巨大芋虫で沿岸から来るはずが、いきなり内陸部に上陸していたケースまで発生しているのである。


この結果陸上自衛隊としては、沿岸には小規模な前哨陣地を置き、主力は沿岸から数キロ程度の後方において機動防御の形をとらざるを得なくなり、結果的に、怪物とは毎回毎回、遭遇戦となり、痛い思いをするようになったのである。

(後年にはようやく早期警戒体制が海、空の協力で整いある程度の防衛ラインを構築できるようになるが、それでも怪物の気まぐれから再度の陣地変換を強いられた戦例もある)

「ダックイン」して斜面を盾に等できず、火力支援も自走砲以外は使えない厳しいことになり勝ちであった。

なお、初戦で怪物と対決した、第10師団の第10戦車大隊は、その後量産された車両と異なり、試作型のうちSTAー4をベースにした初期生産型を配備されている。

これは後の量産型と違い、アメリカのM48〜M60シリーズと同様な機関銃装備のキューポラを装備しているのが特徴である。

これは先の大戦で各国戦車の前例を分析した際に、機関銃を操作する車長の負傷が意外とあり、ドイツ等は待ち伏せを主とする突撃砲や小型の駆逐戦車等に車内から操作する機関銃を導入していたり、米軍も時期主力戦車にはキューポラから機関銃を撃てるように改めるとの情報があったためである。


これは後にコストダウンをするため現在見られる形に簡略化されたが、鋳造部材で先行手配されていた数十基分はそのまま生産されたのである。

このため、後の資料映像では、一般の61式戦車とことなるシルエットで登場する例がしばしば見られるのである。


それにしてもご苦労様なことで、61式戦車は、90年代まで 我が国を怪物が襲う都度、戦い、焼かれ、踏まれ、光線をぶつけられていくのである。

余談ではあるが、特異なケースとして、地上を走行していたはずの61式戦車が四次元空間に飛ばされ空を飛ばされた例もある。

このような苦労を重ねてきたが90式が制式化され北海道に集中配備された結果、各地に 74式が配備されたことからようやくお役御免になり、残存車両が展示されたりするようになるのである。

(補足)正規の61式戦車ではなく、異星人かもどうかわからないが、非常に高度な技術を持つ生命体が日本来襲した際に、61式戦車とほぼ似たタイプの装軌車体に、恐竜を載せたような 特殊な兵器で攻撃してきたケースもある。サイズが大幅に異なるが、なんらかの形で得た車体をリバースエンジニアリングで拡大コピーしたともいわれているのである。61式戦車も出世したなあ〜と部内では噂されたらしい。


懐かしい組み合わせです

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