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試製自走多連装ロケット砲奮戦記  作者: 通りすがりの野良猫
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多目的護衛艦 あいづ

これは本来なら、はたかぜ型の3番艦以降のミサイル護衛艦や、汎用護衛艦、ヘリコプター搭載護衛艦の原型になるべく開発された艦だったが

本艦は、はたかぜ級ミサイル護衛艦をベースにジャンボイジングしてイージスシステムを搭載した「多目的護衛艦」である。

基準排水量は往年の軽巡洋艦を彷彿とさせる5500トン、イージスシステムを搭載するにはやや小柄すぎる船体であるが(スペイン海軍のイージス艦とどっこいどっこい)同一船体を活用して汎用護衛艦、ミサイル護衛艦、ヘリコプター搭載護衛艦などをファミリー化するように考えられた艦である。

このあたりは、当時アメリカ海軍で多数建造されたスプールアンス級駆逐艦を手本にしたようだが、アメリカ海軍ほどには大型の船体にするには抵抗があったようで、イージスシステムをとりあえず搭載可能とする最低限の基準排水量を選択されたらしい。

また後に建造されたフル装備の、こんごう級ミサイル護衛艦の先行試作の意味もあったらしく、OTTOメララの127ミリを搭載、アスロックランチャーは在来型を改善し、対艦ミサイルを発射可能にもしているタイプである。

ただ排水量の制約から、肝心のVLSは、こんごう級の半分に抑えられたのは、やむを得なかったところで、このあたり費用対効果に問題ありと判断されたため、本格的イージスシステム搭載艦たる、こんごう級、さらに能力向上型のあたご型の量産に進むことになった。

また、小さな船体に旗艦設備を載せたために、トップヘビーの傾向、構造物の配置にやや無理が生じているなどの問題も指摘された。

一方、汎用護衛艦としては、基準排水量が5500トンは当時としては少し贅沢すぎる(ゆきクラス、きりクラスと比較して)となってしまったり、ヘリコプター搭載護衛艦は思い切って大型の全通甲板型の飛行甲板を備えた、ひゆうが級に移行(>_<)。

このため、当初の「同一船体のファミリー化」の目論見が外れ、一部装備の異なる「あこう」の二隻で生産が中止されたのは時代の流れと言えよう。

なお命名については戦前、戦後を通じ初の命名でこれには、当時の防衛庁長官の意向を「忖度」したとかしないとか(>_<)。

「あこう」はこれまた、初の命名であり、何らかの政治的意図?を勘ぐられたりもしたが「語呂合わせ」という話も伝わっており真偽はさだかではない。


あいづは、我が国に上陸をしようとした巨大な怪物との戦闘に駆り出される等、独特の経歴をたどった艦であり、当時の活躍については別項にて詳述したいと思う次第である。




やはり残念な船もあるってことで。

ただ巨大生物との戦いには名を残しているのでまたこちらについては別項で紹介を。

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