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試製自走多連装ロケット砲奮戦記  作者: 通りすがりの野良猫
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第一次FX選定で何故F104Jが選ばれたか?

実は当時は「社会的不安を引き起こす」との判断で、極秘にされていた「宇宙細胞対策」の為に、上昇力が高く、速度の速いF104が選定されたのである。

航空自衛隊がF86Fの後継を決めるとき、てんやわんやの騒ぎになったのは歴史的事実。


この背景にあったのは、実は当時、一部でその存在が囁かれていた、「宇宙細胞」の存在であった。

これは実際に昭和39年に北九州を襲うことになったのであるが、こいつを迎撃するために採用されたのがF104Jであった。

軽量小型の機体に当時最新のJ79エンジン(今もF4EJに搭載され現役!)で高高度での迎撃可能な機体は、宇宙からの脅威に対抗するには必須の性能を持った機体であった。


さすがに、何をもって宇宙細胞を撃滅するかまで細目は詰めきれてなかったが(蜂毒が有効なことが判明したのは北九州来襲後)、複数の個体をまずは2.75インチロケット弾の火網で包むこと(爆発した結果、余計に分裂(>_<))、または可能ならばAIM9Bサイドワインダーで捕捉(現実にはできなかった(>_<))、さらにM61機関砲で迎撃するつもり(これまた効果なし(>_<))だったのだ。


しかし、後に蜂毒(または類似の合成物質)が有効なことがわかったために、宇宙細胞が北九州に本格的に来襲したときは、新編なった第202飛行隊のF104Jは、高高度にあがると主に沿岸部から沖合いにかけての宇宙細胞への攻撃を行った。


このときはロケット弾に蜂毒を封入した特殊な弾頭を急遽取り付け、搭載時も超音速発揮が可能なRL7ポットに7発詰めて左右両翼に装備した状況でズーム上昇して、概ね同高度の目標に対して斉射、射撃後は直ちに左右いずれかに旋回、回避する戦法を選択した。


この際に注意しなければならないのは、宇宙細胞が化学反応を起こして固形化して落下することである。

巨大化した宇宙細胞の場合、重さが1トン近い、つまり乗用車1台分の重さになって落下するのである。

また蜂毒の毒性も危惧されたため主に海上の高高度(実用上昇限度付近で)での迎撃戦闘を担当したのである。


この高高度一撃離脱戦法を重視した場合、グラマン社の提案するF11F1を改良したG98J11は一歩譲る形になるのはやむを得なかったのである。


そのことを考えると、当時日本に出現した怪物が、ジュラ紀の陸上獣類に近いようなものならば、対地攻撃能力やら多用途性能を評価されたグラマン社の提案が採用されたかもしれないことは、皮肉な話である。


またグラマンの「空軍が使ってないから補給面が」とか言う話も後年に、海軍が開発したF4やA7が空軍に採用された後なら、たいした障害にならなかっただろう。




宇宙細胞が北九州に来襲した際に、九州は宮崎、新田原基地に編成された第202飛行隊のF104が大活躍することになったのである。

これにより、結果として航空自衛隊は正しい判断をしたと言えるだろう。

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