死体蹴りが必要になった社会
西暦2050年、とある現象が世界を震撼させた。―――死人が二週間以内に蘇る。全ての死人が蘇るわけではなく、そこに規則性は見出せなかった。―――蘇った死人は脳内に強く刻まれていた出来事や思考をわずかに残すものの、生前の意識はなく、生者の生命を奪うという本能的欲求のみで動き続ける。―――彼らは、"レヴェナント"【還ってきた者たち】と呼ばれた。レヴェナントは喉仏の部分が変異、仏を十字架に変え喉元に浮き出ているのが特徴である。たとえ死体が腐っていても、骨だけになっていても、蘇ったレヴェナントは喉元以外は生前の姿に戻っている。―――各国は、対策本部を設置。遺体及びレヴェナントを扱う国家直属の専門官"エンバーマー"が、死体蹴りの役割を背負った。――――高校生、久遠 隼人(ひさとお はやと)は、お寺の住職の息子だった。生命は尊ぶべき、死者は決して汚してはいけない。それは人として守るべき道徳だった、それまでは。―――――二度と会えないと思っていた人が還ってくる。だが、そこに再会の喜びはない。―――――誰かが手を汚さなければならない。だから、隼人は今日も死体に鞭をうつ。
※本小説はカクヨムにも投稿しています。
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【PROLOGUE】
プロローグ「レヴェナント」
2017/08/25 03:33
(改)
1章 【死体蹴りが必要になった社会】
第1話「墓場からのカミングアウト」
2017/08/25 13:06
(改)
第2話「紅でも白でも中身は黒」
2017/08/25 17:42
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第3話「お父さんは車で還る」
2017/08/26 04:26
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第4話「B4ペーパードライバー」
2017/08/27 23:38
(改)
第5話「生者と亡者のカーチェイス」
2017/08/28 03:03
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第6話「おかえりなさい」
2017/08/28 18:11
(改)
第7話「IEA東京第1支部」
2017/08/29 19:22
(改)
第8話「死者が歩けば坊主が儲かる」
2017/09/02 23:37
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2章 【女子高生は死体売り?】
第9話「からだを売る女子高生」
2017/09/05 22:04
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第10話「時を止める異能」
2017/09/06 12:40
(改)
第11話「始業前のワイドショー」
2017/09/06 17:38
(改)
第12話「俺、からだ買います」
2017/09/07 17:29
(改)
第13話「一つを除いて煩悩を捨てる簡単な方法」
2017/09/08 18:10
(改)
第14話「無口な同乗者」
2017/09/08 19:15
(改)
第15話「縋るなら俺に縋れ」
2017/09/10 08:05
(改)
第16話「如月は、葉月よりも睦月の距離感を望む」
2017/09/13 01:18
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3章
第17話「おとめ座は大凶でした」
2017/09/14 07:07
(改)
第18話「義姉スティックバイオレンス」
2017/09/15 11:54
(改)
第19話「彼女は今もタイタニックの上」
2017/09/17 03:12
(改)
第20話「100万1回目」
2017/09/17 13:09
(改)
第21話「二つの罪」
2017/09/21 00:11
(改)
第22話「右手にナイフ、左手にフォーク」
2017/10/06 00:15
(改)
第23話「一般人Aと死刑囚A」
2017/10/10 23:12
第24話「ニンファエアとサーシス(上)」
2017/10/12 01:10
(改)
第25話「ニンファエアとサーシス(中)」
2017/11/21 09:10
(改)
第26話「ニンファエアとサーシス(下)」
2017/12/03 01:23
(改)
第27話「ニンファエアとサーシス(死)」
2018/07/08 14:36
(改)
第28話「ニンファエアとサーシス(蘇)」
2018/07/08 17:05
(改)