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8話 約束の日が来るまで

(・狂・)「奴らは弱点を見つければ、すぐ群がって来やがる。

なんとも浅ましい。

虐めることしか頭にないのか。」(作者の愚痴)

魔神の咆哮が響き渡る。


「■■■■■■■■!!!」


「何故!?【全てを封印する世界】の効果でスキルも魔法も能力チートも使えないはずなのに!」


「何なんだ!何者なんだ!お前!!

世界を越えるだと!魔神イレギュラーに成ったと言うのか!?」


「認めん。認められるか!【全てを封印する世界】【全てを封印する世界】【全てを封印する世界】!」


歴戦の強者やドラゴンでさえも魔法もスキルも使えなくなったが目の前にいたのは巨大な魔神イレギュラーであった。


「なんでだ!なんでだ!どうして効かない!?」


黒き魔神が動く。


「【|黒き魔神剣グランニール】!!!」


黒き魔剣が降り下ろされる。


転生者の片腕が吹き飛ぶ。


「馬鹿な!馬鹿な!馬鹿な!僕がこんなところで、死んでたまるか。

暴れる竜巻よ我が敵を切り刻め。真、第風階のk」


「【|全テヲ破壊スル黒キ魔神剣グランニール】!!!」


世界すら破壊しかねない黒き破壊が転生者の最後の悪あがきも許さず破壊する。


「■■■■■■■■!!!」


「なんだ!?」


僅かに残った兵士達が騒ぎだす。

魔神の存在は本能で分かる。


「ま魔神!?」


魔神が出てくるのか!?と待ち構えていたら。


「ゆ勇者様!?」


出てきたのは勇者だった。


勇者は「【我が身は戦場にあり】」と言って何処かに消えた。


「なにがどうなっている?」


兵士達は状況がわからなかった。




―――――――――――――――――――――――




ラグアダム帝国


「それで勇者様は行方不明と?」

「勇者様の発見には全力を上げて探しております。」

「何て事だ。」


大臣や兵士達が騒ぎだす。


「狼狽えるな!

勇者殿は死んでおらぬ!」


皇帝が叫ぶ。


「報告を続けよ。」

「兵士達は勇者様が魔神となって魔王を倒したと言っております。」


「魔神?魔神だと!」


魔神の事を知らないルシアが


「魔神とは何ですか?」

「魔神とは、造物主に選ばれ覚醒した者達の総称でございます。」

「神とは違うのですか?」

「神は世界に選ばれた者。

魔神は造物主に選ばれた者。

似ているようで、全然違います。」


「陛下辺境の村に神殿が!」


大急ぎでやって来たと思われる。兵士が報告する。


「神殿?それが何だと言うのだ。」

「神殿の中にはドゥーグがいました!」

「何!ドゥーグがあると言うことは、勇者殿が見つかったのか!」

「まだ詳細は分かりません。

それと同じくして帝国内に魔法陣が!

調べた所神殿に繋がっている様です!」


「誰か確認を」

「私が行きます。」

「ルシア様!?」

「私は勇者様にもう一度会いたいのです!」

「分かった。ならば行け我が娘ルシアよ。」

「ありがとうございます。」

「では、ルシア様魔法陣へ」


ルシア達は魔法陣の中に入った。

魔法陣が光りルシア達は神殿の前に行た。

周りを見渡せば、壊れた村、真ん中に鎮座する神殿。


「取り敢えず、中に入りましょう。」


ルシア達が中に入ると、外見からは考えてられないほど広かった。


「ば馬鹿な!外観ではこんなに広くなかったはず!」


よく見れば通路の様で、横には様々なドゥーグが配備されていた。


「これは!勇者様が使っていた。ドゥーグ!?」

「この先に何か有るのか?」

「行きましょう。私達はこの先に何があるのか確めなければ。」


通路を通り扉を開けると、聖堂と思われる場所が広がっていて、横の方には、数々の武具や道具があった。


「これは、ルシア様見たこと無いものばかりです。」

「先へ進みましょう。」


この後も同じ様な場所を五つ越え 、次に進んだが、そこから先に兵士達は行けなかった。


「なんだこれは、見えない壁?」


見えない壁に阻まれて兵士達は通れなかったが、ルシアは通れた。


「ルシア様、我々の事は気にせず前へ!」

「分かりました。先に進みます。」


ルシアが扉を越え見たものは


「勇者・・・様。」


黒っぽい水晶の中にいる片腕の勇者。

勇者を護る様に左に立つ、人形のマスタードゥーグ。

右に刺さっている|黒き魔神剣グランニール。

正面にある黒き魔神の書。


ルシアは正面にある黒き魔神の書を見てみた。


そしてルシアは理解した。


「勇者様・・・

今までありがとうございました。

勇者様は眠っていて下さい、約束の日が来るまで・・・」



この後二代目勇者セルムは伝説に成った。


後の【第二十二代目皇帝ルシア・ラグアダム】によって。




―――――――――――――――――――――――




運命を・・・


世界を越える強さで、道を切り開く。


勇気を歴史に換える。


時代を越えて。


失った希望を取り戻す為に。


羽ばたけ、世界を越えて。


誇りは消せはしない。


人々が静かに眠れる日まで。


戦い続けた。


その果てに理想の未来があると信じて。


二代目勇者は、もう一度世界に刻む。


希望を!




―――――二代目勇者の英雄章より抜粋―――――

著作者、第二十二代目皇帝ルシア・ラグアダム。




―――――――――――――――――――――――







ここに来れるかは賭けだった。

俺は、我が身は戦場にありを使い、リリアナと過ごした村に来ていた。


「まさか、蟻の戦いでここに来るとはな・・・」


魔神と成った俺は色々な事が出来た。

俺自身にも分からない能力もある。


「懐かしいなここは・・・」


俺が初めて異世界で寝た場所。


「眠るならここがいい。

何も無いと言う訳にもいかない。

神殿でも建てておくか。」


「【創造】」


瞬く間に神殿が創造される。


「誰かがここに来た時の為に、ドゥーグを配置しておこう。

武具も配置しよう。そうだな只の武具が味気ない。

名前は魔導武具アーティファクトとしよう。」


ここはリリアナの家があった場所。



すまないなリリアナ、付き合わせて。


ううん。いいの。一緒にいて良かったのお兄ちゃん。




―――――――――――――――――――――――


私はいつか会いに行く。


例え地獄をさ迷っても。


私は諦めてない。


待ってくれている人がいる。


また会えると信じているから。


現世からだが消えても。


消えない想いがある。


恐れるものなど何もない。


この体に纏うは、意思と言う名の鎧。


いつかきっと生まれ変わる。


約束の日を信じて。


―――――――――――――――――――――――




約束の日にまた会おう。リリアナ。


待っててね。お兄ちゃん。



黒き復讐の鎧(ナイラトインリリアナ)】が【黒き鎧(ナイラト)】になりました。



黒き復讐の鎧(ナイラトインリリアナ)からリリアナが消えた。



また会おうな。リリアナ。





―――――――――――――――――――――――





我は待ち続ける。


例え君が我を忘れても。


何百年、何千年経っても。


輪廻を回り君が生まれ変わるまで。


約束の日が来るまで。




――――――黒き魔神の書より抜粋――――――

著作者、黒き魔神セルム

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