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5話 選択

俺は今とてもイライラしている。

何故かと言うと、この召喚魔法が逃げられた転生者達の足下に現れた魔法陣に似ている気がしたからだ。


「あ・・・あの勇者様?」


そんな俺のイライラを感じたのか、皇女のは心配そうな目で見ている。


イライラしている場合ではない。


ここからどうするかだ。


こいつらは俺に何を求めている?勇者に何をさせたい?


戦争の道具か?国の発展か?魔王を倒せか?国の奴隷か?


情報が少な過ぎる。何も分からん。


「勇者様私の父上いや皇帝陛下がお待ちしていますので、こちらへ」


皇帝が直接会うのか・・・


広い廊下を皇女に案内されながら歩く。


目的が分からん。こうなれば先人の知恵(他の小説作者様の小説)を使うしかないな。


ふむ。めちゃくちゃビッチな王女。

いきなり奴隷の首輪を付ける国王。

奴隷の指輪をパワーアップアイテムと偽って付けさせる王女。

魔王などの敵を倒した後殺そうとしてくる国。

そもそも国から逃げ出す主人公。

転生前から守護精霊になって貧家を導く主人公。


おっと最後のは必要ないな。


どうでるか?



―――――――――――――――――――――――



そんな事を考えている内に玉座?に座っている人の前まで来た


「君が二代目勇者か。」

「二代目?」

「知らんかったのか?

娘に教えさせたはずだが・・・」


いろいろ考えてたあの時か!


「・・・聞いてませんでした。」

「まあその事はもういい。本題に入るとするか。」


「ラグアダム帝国は・・・魔王に戦線布告をされて戦争状態になっている。

状況は今だに魔王軍優勢。要らぬ火種を浴びたくないから。他の国家は無視を貫いている。

ラグアダム帝国が滅んだら貴様達の番だというのに・・・

そこで儂らラグアダム帝国はこの状況を打開するため、伝説にある滅び行く国を救ったとされる勇者を召喚したのじゃ。

勝手な話だと言うことは分かっている。しかし!これ以上襲われる国民や兵士達をいたずらに増やす訳にはいかない!どうか力を貸してくれ!」


皇帝はそう言って頭を下げる


「皇帝陛下!頭を下げるなどお止めください!」


近衛兵や大臣達が騒ぎだす。


ふむ。奴隷にしてくる気配はないが魔王軍を倒した後に殺されるかどうかは分からん。

しかし、こちらを見下していないのは分かる。

まず見下していたら頭は下げないし、あの真剣な表情薄っぺらい表面だけの顔ではない。本気で国民のことを心配しているな。


俺は復讐のためならどんなことでもするつもりだ。


その為にはまず情報が必要。ここは協力するか、|今はな・・・


「事情は分かった協力しよう。」

「おお。協力してくれるかありがたい。

勇者殿は召喚されたばかりで疲れているだろうから今日の所は休んでくれ。」


そう言われて休むことにした。


ステータスオープン




―――――――――――――――――――――――




セルム


スキル

身体能力強化

限界突破オーバードライブ

黒き復讐の鎧(ナイラトインリリアナ)


魔法


悪魔召喚

インプ召喚


創造

ドゥーグ創造


能力

我が身は戦場にあり

全てを無効にする領域

魔神王の加護

混沌狂帝こんとんきょうていの加護

■■■


称号

異世界人

戦いを愛する者

復讐者

殺す者

混沌狂帝こんとんきょうていの勇者





―――――――――――――――――――――――





・・・いろいろ追加されているな効果のほうは?





―――――――――――――――――――――――




魔神王の加護

魔神王ザールガルズが遊びで付けた加護。

悪魔召喚を使える様になる 。


悪魔召喚

魔界から悪魔を召喚出来るようになる。


インプ

最下級悪魔。他の悪魔の雑用係


混沌狂帝こんとんきょうていの加護


神であり魔神。


造物主。


世界を裏から操る真の支配者。


そんな混沌狂帝こんとんきょうていの思惑によって与えられた加護。

創造が使える様になる


創造

魔力を使い特定の物を創造する。


ドゥーグ

主に白く塗装されている大型の戦闘用魔動機械。

四足歩行の胴体に、大砲を備えた砲塔を載せていて胴体には機銃が付いている。

魔力で動く。

対人兵器と対魔族兵器を備えている。


混沌狂帝こんとんきょうていの勇者


け我が勇者よ!


己の道を歩むのだ!


混沌狂帝こんとんきょうていより勝手に与えられた称号。

■■■を得る。







―――――――――――――――――――――――







大きな魔城には人成らざる者達が集まっていた。


「ほう。ラグアダム帝国が勇者を召喚したようだ。」

「その情報はどこで?」

「なあに。親切な兵士さんが教えてくれたよ。」

「情報収集は得意だったな。」

「我ら優勢とは言えやつらの首都まで一気に乗り込むことは難しいぞ。」

「今は泳がせておくか。」

「いいのか勇者は我らの障害に成るかもしれんぞ。」

「伝説は所詮伝説たとえ実在していたとしてもでっち上げだろう。

それに、我らが負けることなどあり得ん、此方は沢山の魔族なのだからな。」

「はは。それもそうだな。

それよりもこの砦の攻略はどうする?」

「たいして強い奴もいない物量戦で十分だろう?ゴブリンどもを投入しておけ。」

「我らの勝利も近いのう。」



「「「全ては魔王様の為に」」」



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