3話 皇女との出会い
【我が身は戦場にあり】の効果で現れた場所は空だった。
「なんだと!?空に転移しただと!」
転移が失敗したのか!?
周りを見渡したら真ん中に豪華な馬車あり、その周りに何人か倒れている護衛らしき人がいる。
俺が今いる空には大きな怪鳥?プテラノドン?がいた。
このままでは地面に激突してしまう!
「【黒き復讐の鎧】!【身体能力強化】!
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数十分前
私の名前はルシア・ラグアダム。
ラグアダム帝国の皇女です。
周辺国家への視察が終わりラグアダム帝国の首都ラスキラへ帰る時のことです。
「キシャァァァァァ!」
「何事ですか!」
「こ皇女様大変です!魔物が怪鳥ラプテラスです!」
ラプテラスですって!?
獰猛な性格で、地上の獲物を急降下して一気にさらい、丸呑みしてしまう怪鳥!?
その時ルシア皇女達の頭上に怪鳥ラプテラスが飛んだ。
巨大な皮膜で大空を舞う、羽毛なき怪鳥。
大きさは5メートル以上翼を広げると10メートルに達する。
爬虫類のような体表をしていて翼竜の一種ではないかともいわれる。
その口からは烈風のごとき吐息をはき翼を羽ばたかせば強力な風を起こし獲物を転倒させる。
さあ今宵の獲物はどこだ!
巨大な翼で羽ばたき突風が護衛を恐う。
「うわ!」 「ぐわ!」
突風で転んだ護衛に怪鳥ラプテラスの烈風の吐息がかかり体が裂け、烈風を食らわなかった者は嘴の餌食になる。
「助けて!放せー!放せー!」
「誰か回復を・・・」
護衛は何人かが烈風でキズつき体の一部が喰われてしまった。
「キシャァァァァァ!」
耳障りで甲高い声で叫びながらラプテラスは獲物を定める様に空を飛ぶ。
そしてラプテラスは馬車に狙いを定めた。
このラプテラス馬車を何度も襲ったことがあり。
馬車の中には何が入っていることがわかっている。
その中には餌が入っていることもあった。
狙いを定められたことに気づいたルシアは慌てて馬車から逃げようとするが、ラプテラスの羽ばたきからでた突風で転んでしまった。
「誰か助けて・・・」
ルシアがそう言った後空から声が聞こえた。
「【黒き復讐の鎧】!【身体能力強化】!」
ルシアがその声に気づいて上を向くと黒き鎧を着た戦士が落ちてきた。
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俺は上空から落ちたが、【黒き復讐の鎧】と【身体能力強化】のお陰でキズ一つない。
さっきまで怪鳥?プテラノドン?と戦っていた人達がポカンとした顔でこちらを見ている。
プテラノドン?は警戒した目で見ている。
・・・まあいいや
「こいよプテラノドンモドキ相手をしてやる。」
言葉が通じたのかはわからないが、挑発されたことはわかった様で叫び声を上げながら襲いかかってきた。
「キシャァァァァァ!」
大きな翼を羽ばたき突風がセルムに吹きかかる。
「甘い!」
【身体能力強化】にものをいわせて踏ん張った。
「キシャァァァァァ!」
プテラノドンモドキは突風攻撃が効かないとわかると嘴での直接攻撃を仕掛けてきた。
「近寄ってくれるなら好都合だ」
「【限界突破】」
迫りくるプテラノドンモドキの嘴を殴った。
「ギャァァァァ!?」
【黒き復讐の鎧】の籠手は硬く。
更に【身体能力強化】と【限界突破】で、強化された拳はラプテラスをぶっ飛ばすのには十分だった。
「これなら【限界突破】は必要なかったな」
「ラプテラスを一撃だと!?」
「ありえない」
「まさか過去にいなくなった英雄?」
プテラノドンモドキはラプテラスと言う名前だったんだな。
それにしても不味いな騒ぎになってきた。
こんな所で有名に成るわけにもいかないからな、幸い鎧を着ていて俺が誰かわからないだろうそう思い去ろうとすると・・・
「鎧着たお方待って下さい!」
呼び止められてしまった。
しかたなく後ろを向くと銀髪碧眼の美少女がいた。
「俺に何か用か?」
「助けて貰ったお礼を」
「俺は見返りが欲しくて助けた訳ではない」
「私は皇女です。帝国に来てくだされば褒美が貰えます。」
たまたまここに転移しただけだったしな。
しかし皇女だったか、貴族あたりだと思っていたんだがな。
「君が皇女様だろうと関係はないもう一度言うが見返りが欲しくて助けた訳ではない」
そう言って走り去さる。
「待って!最後に助けていただきありがとうございました!」
「行ってしまわれた・・・」
「皇女様だと分かっても褒美を拒否するとはなんと欲のないお方だ」
「あれが真の英雄ってやつかも知れないな」
「英雄様//」
「どうしました?皇女様顔が赤くなっていますよ」
「なな何でもありません!」
「それならいいのですが」
助けられたこの日のことを心にとどめておきましょう。
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怪鳥ラプテラス
スキル
烈風の吐息
鱗の体
魔法
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(^雪^)/「ユーモアが足りない」
!Σ( ̄□ ̄;)狂帝「え!?」
(^雪^)/「ほかの小説見たほうがいいよ」
ヽ(・∀・)ノ狂帝「分かったぜー!」
ちなみに【黒き復讐の鎧】は復讐対象がいないと禍々しくはならない。