23話 黒き魔神対冥王
戦場の上空
黒き魔神セルムは魔導機竜に乗って戦場の上空にいた。
黒き神殿へ戻ろうとしたら、街が不死者とアーリオ教と思われる者達に襲われていた。
俺にはそれを見過ごす事は出来なかった。
あそこは、俺の第二の故郷であり、リリアナとの思い出の忘れ去られた村がある場所だからな。
城壁にドラゴンゾンビか?素体は亜竜のようだが?
思い出の地に土足で入る気か?
俺がさせるとでも?
魔導機竜が光始める。
コォォォォ。
【光学式魔力
大規模殲滅
拡散砲】
魔導機竜から光が放たれる。
光の魔力を拡散させる事により広範囲の殲滅を可能とした魔導武具である。
光はドラゴンゾンビを一瞬にして消し去った。
「?一瞬か?」
おかしい、ドラゴンゾンビにしては弱い。
俺が勇者として、戦っていたころのドラゴンゾンビは強敵だった筈だが・・・。
「貴様!貴様が黒き魔神セルムだな!
冥王ブラド様為にその首を貰う!」
ブラド?鮮血の吸血鬼ブラドの事か?
セルムがそんな事を考えているうちに、多数のヴァンパイヤが攻撃しようと近づいてくる。
魔導機竜が喋る。
〈我が主のいる空に来るとは、羽虫が!地に落ちるがいい!〉
【刺し貫く太陽の威光】
「「「「「ぐぁぁぁ!!」」」」」
ヴァンパイヤ達が太陽の威光により焼かれていく。
〈太陽に近づく虫は燃え尽きるのが定めよ。〉
「セェェェルムゥゥゥ!
【血の刃】!」
血の刃が魔導機竜に当たり墜落する。
〈グォォォ!〉
「!この技は、ブラドか・・・。」
セルムの前にブラドが現れる。
「あの時の屈辱晴らさせて貰おう!」
「・・・【黒き神殿の門】」
セルムは黒き神殿の門を使い
魔剣【吸血鬼殺し】を取り出す。
対してブラドは【冥王の血剣】を構える。
「【身体能力強化】【限界突破】」」
「我輩の力を――――――」
次の瞬間ブラドの姿が世界から消えたかのように見えなくなる。
そしてセルムの後ろに現れる。
「―――――見るがいい。」
セルムに冥王の血剣の刃が振り落とされる。
「まだ甘い。」
セルムはその動きが見えていた。
そこから始まる、常人の目では見切れないほどの剣激の嵐。
黒き神殿の兵士達や黒き神殿の守護者が見ていたが、動きが全然分からなかった。
ブラドが嬉しそうな顔で叫ぶ。
「いい!いいぞ!一筋縄で行かないからこそ果たしがいがあるというものだ!」
セルムも話す。
「残念だがそれは叶わない。」
ブラドが分からないという顔をする。
「?」
セルムはブラドを見ながら言う。
「俺が勝つからだ。」
ブラドは再び嬉しそうな顔をしながら言う。
「ふっ、それならば!我輩を倒してから言うのだな!」
「【黒き神殿の門】」
セルムは黒き神殿の門を展開し、その中から
【無銘の剣】
【無銘の槍】
【無銘の矢】
を複数展開する。
複数の剣や槍、矢の雨がブラドに降り注ぐ。
「む!」
ブラドは冥王の血剣を使い弾いていたが、圧倒的な物量の前では、凌ぎ切れなかった。
剣や槍、矢がブラドに突き刺さりそのまま貫通して地面に刺さる。
「ぐっううう!」
ブラドは、身動きが取れなくなる。
セルムは身動きが取れなくなったブラドに向かって言う。
「これで、終わりだな。」
「これは・・・凄まじい・・・数・・・だな。」
「卑怯、とは言うなよ。これは戦争だからな。」
「そんな・・・事は・・・言わない・・・我輩も・・・分かって・・・いる・・・からな。」
「去らばだ。冥王・・・いやブラド。」
セルムが吸血鬼殺しを構える。
「クックック・・・お前に・・・殺されて・・・たまるか。」
ブラドはそう言い懐から短剣を取り出して己に刺す。
「クックック・・・これで・・・
どうなっている?」
ブラドの体に異変が起こる。
何か別の生物になっているかのようだった。
「ナンダコレハ!アーリオォォォ!!」
ブラドが叫ぶ。
その声に答えるかの様にアーリオが現れる。
『何だとは、なんだい?』
「話ガ違ウデハナイカ!」
『はて?なんでだい?』
「コノ短剣ヲ使エバ吸血鬼ハ消滅スルト言ッテイタデハナイカ!」
『やだなぁ。
もう君という吸血鬼は消滅して新たな存在になったじゃないか。』
「キサマ我輩ヲハカッタノカ!?」
『図ったなんてとんでもない。僕はただ真実を話したじゃないか。
まあ、せいぜいそこの魔神と相討ちになってくれれば嬉しいんだけど。』
「アァァァァァーリオォォォォォォ!!!」
ブラドは怒りの余り叫ぶが
神アーリオは高笑いをしながら、消えた。
ブラドはもう面影も無かった。
「ァァァァァ!」
体は吸血鬼のそれとどめておらず、軟体生物の様な姿になっていだ。
名も無き意思の代表(# ゜Д゜)「おい!投稿サボってじゃねえ!」
(・狂・)「すみません。」
代表(# ゜Д゜)「何で投稿しなかった。」
(´・ω・`)狂帝「ゲームやってました。」