18話 魔槍ニル・ボルガの真価と触手渦巻く土人形
ヽ(・∀・)ノ狂帝「待たせな!」(妄想)
魔槍から出ている真紅のオーラが収縮しはじめる。
「我が魔槍耐えられるものなら耐えてみな!」
「敵を刺し爆裂しろ!
そして分裂しより多くの敵を倒せ!
【分裂スル爆裂魔槍】!」
魔槍ニル・ボルガ、投げる事で当たった敵を刺さりそして爆裂するの二段構え。
魔槍の真の能力を発動させると、分裂しより多くの敵を倒す事ができる。
キューホリンが放った爆裂魔槍はジャイアントゾンビ達に刺さる。
「「グォォォォ。」」
二体のジャイアントゾンビの所々に爆裂魔槍が刺さり突撃が止まる。
そして・・・
ドゴォォォォン!
刺さった爆裂魔槍は一斉に爆発しジャイアントゾンビを消し飛ばす。
「しまった!三体逃したか!」
魔槍ニル・ボルガは分裂するが、追尾等はしない為どうしても取りこぼしがある。
前二体のジャイアントゾンビが殺られた事で後ろにいたジャイアントゾンビが離れていく。
「戻ってこい!ニル・ボルガ!」
魔槍ニル・ボルガは投げた後に所有者の元に戻ってくる能力も有していた。
魔槍ニル・ボルガを再び持ったキューホリンだが、魔導武具の真の能力を発動させるのはかなりの魔力を消費してしまう為連続使用は厳しい所がある。
「分裂スル・・・ぐっ!」
〈キューホリン今の魔力量じゃ無理だ!〉
「だがこのまま他の城壁に行かせる訳にも。」
〈あのジャイアントゾンビ達はただのジャイアントゾンビじゃない冥王が創造した特別製だ!
二体倒せただけでもいいと思え!〉
「だが・・・。」
〈今は魔力が少なくなったお前の方に来られるほうが不味い。
それに、他の奴らはそう簡単に殺られると思うのか?〉
「そうだったな!
俺達は黒き神殿の守護者簡単に殺られはしない!」
〈そうだ!その調子だ!
登ってくる雑魚を殲滅するぞ!〉
「ああ!」
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南側の城壁
南側の城壁には叡知の賢者ゲオルク・ヘルズハイムがいた。
「【触手渦巻く土人形】
いけ。」
黒い土で構成された土人形が現れる。
その体からは触手が生えていた。
触手渦巻く土人形が周りのアンデット達に攻撃し始める。
「・・・・・・。」
群がるアンデットを薙ぎ倒しながら触手渦巻く土人形は進む。
ゲオルクの前にヴァンパイヤが表れる。
「吸血鬼か・・・。」
目の前のヴァンパイヤは答える。
「ボクがただのヴァンパイヤと思っているのかい?
それは大きな間違いさ!
ボクはノーブルヴァンパイヤ。
君達劣等種どもに勝ち目はないよ。」
「その無駄にあるプライド、人間を劣等種と思っている勘違い。正しくヴァンパイヤだな。」
「キミ殺されたいの。」
「真実を言えばすぐに怒る短気。
よっぽどプライドが高いのだな。」
「コロス。」
ノーブルヴァンパイヤはそう言うやいなやゲオルクに飛びかかる。
「やれやれ。触手渦巻く土人形やれ。」
ノーブルヴァンパイヤの体が何かに吹き飛ばされる。
「!?」
「何だ何に飛ばされた?」
ノーブルヴァンパイヤが周りを見渡すとアンデット達と戦っている触手渦巻く土人形に生えている触手の数本がゲオルクの近くにあった。
「周りはちゃんと見渡したほうがいいぞ。」
「(あの触手かなり距離が有るところまで伸びるのか。厄介だな。)」
「(ほう、ただのプライド馬鹿かと思ったら、意外だったが触手の厄介さに直ぐに気づいたか。)」
「爺さんの相手何かボクじゃなくても十分さ。
行けジャイアントゾンビ!」
「(今の状況が不利だと理解して仲間を呼んだか。)」
三体のジャイアントゾンビが此方へ向かってくる。
「「「グォォォォ。」」」
「ハハハハ!このジャイアントゾンビの数止められるかな?」
ノーブルヴァンパイヤは高笑いしながら上空に飛ぶ。
「はぁ・・・。いくら強力な戦力が有ろうと何が起こるか分からないのが戦場だ。」
「いや いえ ないらず! おんぐ づぃあ りんか たぐず
黒き大地ナイラトの子供らよ!
むなーぐ がる さるど ばる ざなーく ほってと
ない・しょかん ない・あらわ ない・だいしん
いや いえ ないらず! おんぐ づぃあ りんか たぐず
とがひど ささるが 黒き大地よ 黒き大地の子供らよ!
我が贄を受け取り給え!
【黒き大地の子供への贄】!」