表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/24

14話 魔槍ニル・ボルガとキューホリン

紅いワイルドボアーを狩った後報酬を貰いに、冒険者ギルドに戻った。


「紅いワイルドボアーとゴブリン討伐終わったぞ。」

「はい。分かりましたってえ!

紅いワイルドボアーもですか?あなた今日登録したばかりですよね。」

「ああ。紅いワイルドボアーの討伐部位である牙も持っている。」

「わっ分かりました。報酬をどうぞ。」


俺は報酬を貰って出ていこうとする。


「ちょっと待って下さい。」


軽鎧を着た女が話し掛けてくる。

威圧をしながら。


「失礼。

紅いワイルドボアーを倒したと言うのは本当ですか?」

「・・・間違いない。」


嘘をついても意味が無いので正直に答える。


「確認しても信じられません。

貴方の様な新人があの紅いワイルドボアーを倒せるとは思いません!」


疑わしそうな顔で見てくる。


「まあまあ落ち着け。」


彼女の知り合いだと思われる男がやってくる。


「すみません、取り乱しました。

分かりましたよ貴方が特別強いのではなく、その装備が強いんでしょう。」


「まあこの装備が強いのは認めるが・・・。」


セルム達が話し合いをしているのを見物しているフードを被った男がいた。


「あの嬢ちゃん強さの格が分かってねえみたいだな。

鎧の兄ちゃんの足運び達人のそれだ、どれだけ戦いをしてきたのか。」


セルム教最高権威を持つ部隊、黒き神殿の守護者ブラック・シュライン・ガーディアン所属、魔槍ニル・ボルガの魔人キューホリン。


〈お前予想を遥かに越えているだろうよ。〉


キュクフリンの持つ槍から声がでる。


この槍は、魔導武具アーティファクト【魔槍ニル・ボルガ】。


「あん?どう言うことだ。」

〈足運びだけでなく魔力も計り切れないほど多い。〉

「魔力だぁ。そんなものアイツからは感じ取れねえぞ。」

〈お前にさえ分からないのだ、この魔力の奔流を分かる者は殆どいないだろう。〉

「そんなに魔力がでているならなんで俺が分からないんだ。」

魔導武具アーティファクトくらいしか分からない特別なパスを使って魔力を出しているからな。〉

「特別なパスって事はその魔力なんかの魔導武具アーティファクトに供給しているって事か。」

〈ああ魔力は大魔力発生機マナジェネレーターに渡っている。〉

「ん?ドゥーグ達の動力を供給する装置のことか。」


〈つまり全ドゥーグ達の動力源は目の前にいると言うことだ。〉


「は?有り得ねえだろドゥーグがどれだけいると思っている!少なくとも1億機は軽くいるんだぞ!」

〈ドゥーグ達が遠く行けない理由は知っているな。〉

「ああ。大魔力発生機マナジェネレータの範囲が関係しているんだろ。」

〈その範囲はセルム教領土全域だ。だからセルム教領土全域を覆い尽くすくらいの魔力を持っていると言うことだ。〉

「量産型ドゥーグ達はセルム教領土を出てなかったか?」

〈量産型ドゥーグなら1日くらい動力が持つからだ。〉

「おいおいじゃあやべえあの嬢ちゃん難癖つけてるように見えるが大丈夫か?」

〈あの方は黒き魔神本人か分体かなんかだろう、どちらにせよあの嬢さんじゃ勝てなくて殺される可能性もあるだろう。〉

「いやいやセルム様だぜそんな事しないだろう。」

〈魔神の行動を我ら程度が分かるはずもないだろう。〉


「仕方ねぇ。」


〈!?おいキューホリン何をするつもりだ!〉

「何って助けに行くに決まってんだろ。」

〈わざわざ危険を犯してまで助けたいのか!〉

「他に何か急ぎの用があるわけでもねえ、それにあの嬢ちゃんを見捨てるっていうのも目覚めが悪いからな。」

〈お前が死ぬ事になってもか?〉

「ああ。」

〈・・・ふっお前はそういう奴だったな。

お前はこの魔槍ニル・ボルガが選んだ相棒パートナーだ!

お前の好きな様にするがいい!

我も付き合ってやる!〉

「それじゃあ行くか!」

〈ああ!〉



キューホリンはセルム達に近づいていった。


「ちょっと待て。」


軽鎧の女が言う。


「なんですか貴方は?」


「俺か?俺はな」


そう言いながらキューホリンはフードを外す。


「っ!貴方は!」


「俺は黒き神殿の守護者ブラック・シュライン・ガーディアンのキューホリンだ。」


「キューホリン様!」


軽鎧の女は平伏する。


軽鎧の女はセルムの方を向きながら


「貴方なにやっているんですか!黒き神殿の守護者ブラック・シュライン・ガーディアンのキューホリン様よ!頭を下げなさい。」


セルムは考える。

黒き神殿の守護者ブラック・シュライン・ガーディアン黒き神殿(ブラック・シュライン)黒き神殿(ブラック・シュライン)・・・

俺の黒き神殿(ブラック・シュライン)のことか?


黒き神殿の守護者ブラック・シュライン・ガーディアンなんて作った覚えがないが?」


「はっ?貴方は何を言っているのですか?」


〈(っ!キューホリン!やはり魔神かその分体に違いない、知らないではなく作った覚えがないと言った。)〉

「(やっぱりか。)」


黒き神殿の守護者ブラック・シュライン・ガーディアンは黒き魔神セルムが眠っている時に創られた部隊の為セルムは知らない事をキューホリン達は知っていた。


「頭は下げなくていい。そういう堅苦しいのは好きじゃないからな。

それでお二人さん俺に免じて怒りを静めてくれねえか。」


「はっはい。分かりました。」

「俺もそれでいい、今日の宿を探さないと行けないのでなここで失礼させてもらう。」


そう言ってセルムは冒険者ギルドを出た。


「大丈夫だったみたいだな。」

〈短気じゃなくて助かったな。〉

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ