10話 プロトタイプドゥーグ
ヽ(・∀・)ノ狂帝「ドゥーグは色んな種類がいるぜー!」
俺の名は、バルスター
この魔物図鑑【序】の製作者である。
ここでは、主に魔物について書かれている。
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魔物の分類
【魔族】【動物】【植物】【不死者】【魔法生物】【幻獣】【妖精】【深淵に住む生物】【神】【人族】そして、
【魔神】
これが完全な分類ではないことは、分かるだろう。
俺達人族ひとつをとっても、ドワーフ、エルフ、人間、等の種族がいて多種多様である。
それなのに何故この分類かと言うことを書き記そう。
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魔物区分の理由
魔物を区分する考えは、世界の成り立ちが関わっている。
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造物主、又は、混沌狂帝カオス・パルドの誕生
造物主が、何から生まれたのかは謎に包まれているが、世界を創造したのは、間違いない。
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植物の誕生
不毛な地に、最初に生まれたのが植物だ。
これが世界を創る為に生まれた実験なのか、その後の生物を支える為の土台だったかは、未だに分からない。
世界に自然が溢れ、生命の息吹が吹き込まれた。そして今もなお変わる事はない。
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動物の誕生
自ら動き、獲物を捕らえ、自身の栄養に変える動物が生まれた。
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幻獣への進化
動物への造物主の干渉があったかどうかは定かではないが、ある時を境に世界に幻獣が現れる。
動物と幻獣の区分は、やや曖昧な所がある。
動物と幻獣を区分する根拠となっているのは、知性の有無が主な理由だ。
幻獣の多くは、驚くほどに長命である。
しかもその大きな体の割には、食べる量が極端に少ない。
幻獣は単体行動を好む。
出生率が低い。
生命体としての強靭さ、生命維持コストの低さ、知性、戦闘能力を考えると、生き物としてもっとも完成されているだろう。中でもドラゴンの完成度は、他の生き物を越えている。
人族や魔族生まれ、神々や魔神が生まれる以前、ドラゴンはこの世界でもっとも偉大な、存在だったに違いない。
しかし造物主から見れば失敗作だった。文明を持たなくて見ていてつまらない、その一点故に。
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人族の誕生
生物の中でも可能性に満ちた存在。
人族には、知性があった。幻獣に負けず劣らず、それ以上に創意工夫するという驚くげき知性を有していた。
肉体的には、動物や幻獣に比べて脆弱だと言わざるおえない。
だがそんな人族だからこそ、優れた環境適応能力と創造性によって力不足を補っていた。
最初に世界に認められて神になったのは、人族だった。
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魔族の誕生
後に邪神と言われる神が誕生したことによって、世界に戦争が始まった。
殺して、殺される戦争の時代。生き残る為、勝つため、強い力を求めた。
邪神は、肉体的惰弱性があった自分の軍勢であった、人族を強くするため、肉体や能力を強くするために己の軍勢を次々と強化していった。
その結果生まれたのが魔族である。
その中には、失敗作も多数あったようだが。
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ここまでの区分は、歴史による所だったが、それ以外は、個性の違いによる。
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不死者
死してなお動き続ける、歪んだ魂を持った屍。
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魔法生物
命を吹き込まれた存在。
ドゥーグも魔法生物の分類に入る。
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妖精
魔力と自然現象が干渉して生まれる。
例外もあり強大な魔力が放出されると、その者の妖精として生まれる事がある。
昔に強大な魔力を放ったドラゴンから竜の妖精が生まれた事がある。
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悪魔
強靭な肉体と多種多様の能力を誇る生物である。
悪魔のほとんどが、狡猾で残虐な頭脳をしている・・・確証はないが、
何故確証がないかと言うと、悪魔は、強大な力を持つにつれ魔界からこっちの世界に来るときに弱体化するため、こっちの世界に来るのは、インプくらいな者で、そのインプ達がそう言っているだけだからだ。
インプ達曰く魔界で他の悪魔達にゴミのようにこき使われるよりは、こっちの世界のほうが良いらしい。
インプ達を働かせ楽をしてきた悪魔達だが、突然現れた魔神王ザールガルズによって、働かせる側から、働く側になった残念な奴ら。
酷い奴の事を悪魔!と呼ぶことがあるが、たまに残念な奴を悪魔!と呼ぶことがある。
悪魔であって、決して悪魔ではない。
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神
世界に選ばれた者。
神はその力を維持するために信仰を必要とする。
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魔神
造物主カオス・パルドに選ばれた者
魔神は魔神王ザールガルズ、黒き魔神セルム、混沌狂帝カオス・パルドの三柱しかいない、混沌狂帝カオス・パルドは魔神と言っていいか微妙だが・・・
黒き神殿に黒き魔神がいるらしいから見てくるといい、神殿の最奥に行けるならな・・・
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まだまだ魔物は居るがここまでにしておこう
―――――魔物図鑑【序】より参照―――――
黒き魔神より生み出された。ドゥーグは、黒き神殿の中を徘徊し続けている。
そのほとんどが量産型と呼ばれる。劣化ドゥーグである。
その中で、人形をしていて、顔が付いている。鎧のようにも見えるドゥーグ。
そのドゥーグの名は、プロトタイプドゥーグ。
黒き神殿の中を歩くシスターがいるが、その歩き方は、一般人のそれではなく、密偵の歩き方で姿を変えていた。
シスターの名は、ミルシィー。
魔導武具【変化ドッペルゲンガー】の使い手であり、革命軍の密偵でもある。
「(今回の仕事は、ドゥーグ達がどのくらいの強さをはかる事。まずは、ドゥーグ達に接触しなきゃ。)」
ミルシィーの前にプロトタイプドゥーグが通ろうとする。
「(量産型じゃない見たいだけど、調べたほうがが良いわよね。)」
ミルシィーがプロトタイプドゥーグの後について行ってしばらくついて行くと。
〈どうかしましたか。〉
「!?あんた喋れるの!」
〈当機には発声機能が搭載されております。〉
「へぇー、でも感情がないわね。」
〈感情、必要ですか?〉
「感情があったほうが、人と話す時いいかもね。」
〈感情、必要と判断。感情プログラムインストール。〉
「へ?」
プロトタイプドゥーグには、色々なプログラムが搭載されている為に、普段使わないプログラムもある。
「どうなったの?」
〈これが感情ってやつかぁ〉
「随分悠長に喋れるようになったわね。」
〈ああ悠長に喋るぜぇそれに、記憶もいい。〉
「(ここで仲良くなれば後々便利かもね。)」
「じゃあ私達は、友達ね。」
〈友達ぃ?〉
「そう友達よ。私の名前は、ミルシィー。貴方は?」
〈俺の名前はプロトタイプドゥーグだが言いづらい、プロトと呼んでくれぇ。〉
「よろしくプロト。」
〈よろしくなぁミルシィー。〉
プロトとミルシィーはその後一緒に過ごす事が多かった。
ある日は、外に出たり。
〈何なんだ。こいつらぁ。〉
「ゴブリンよ。繁殖力が高くて沢山いるの。」
〈じゃあ戦ってもいいよなぁ。〉
「いいんじゃない。討伐対象でもあるし。」
〈いくぜぇ!〉
ある日は、武器について話したり。
「ねえ、プロトの武器は、どんなの?」
〈まず、出し入れ可能なぁ、爪。背中に背負った主砲。最終兵器もあるが、内緒だぜぇ。〉
「教えてよー。」
〈教えないぜぇ。〉
ある日は、雑談した。
「友情ってしってる?」
〈ユウジョウ?〉
「ユウジョウじゃなくて友情よ。自己犠牲ができるほどの友達関係の中存在するらしいわよ。」
〈じゃあミルシィーがピンチになったら助けてやるぅ。〉
「ふふ、ありがと。」
こうして、プロトとミルシィーは、仲良くなった。
(・狂・)「通常のドゥーグは、4、5メートルくらいあるが、プロトタイプドゥーグは、2、3メートルくらい。
量産型ドゥーグは、1、2メートルくらい。が目安です。」