三勝十一敗
また遅くなってごめんなさい!
二日おきくらいに更新できるように努力します!
お参りを済ませ、人気の少ないお参りゾーンに行く。
「な、一回引いてみよ。」
「いいね~。私、三年連続大吉だからなぁ。『いっせいの』で一緒に引こうよ!」
「いいぞ。どっちが大きいんだろうな。」
「「いっせいの!」」
二人で手を引き、手の中にあるおみくじを見る。
「わっ、私凶だぁー。うわぁ。」
「俺吉~。」
岳が私の前におみくじを広げる。
「くぅ、三勝十一敗……。」
「三年ぶりの俺の勝ちだな。」
岳はニカッと弾けるような笑顔を見せた。
さっきよりも周りが混んできたなと思ったら、女子がちらちらと岳をみてキャッキャと声をあげていた。
「ねぇあの人めっちゃかっこよくない?!」
「隣にいるの彼女かな?いいなー。」
「彼氏はイケメンなのに彼女平凡。」
「絶対告ったの彼女の方だよ。」
すごくけなされてる…。ま、実際そうだし、彼女じゃないし、知らんぷり…
私がそっぽを向こうとした時だった。岳は女の子たちに向き合ってキッとにらんだ。
「あのさ、君らには関係ないんだから口だすなよ。それに歩実は平凡なんかじゃない。」
きっぱりと言い切った岳に女子は気まずそうに身を引いた。
「岳ありがとね。でもわざわざ言わなくてもよかったのに。」
「や、言わないと俺の腹の虫がおさまんないし。さ、お守り買いに行こう。」
岳はまだしかめたままになっている顔をお店の方に向け、私の手を引いた。
お守りの売ってあるお店に着くと、そのお守りの種類の多さに目移りした。
「わぁー!すごーい!いつも種類多くて全然飽きないよね!」
「そうだな。」
岳は私を見て微笑むと、お守りに視線を移した。
「私これにしよ。岳は?」
淡い緑とピンクの市松模様のお守りを指さしながら岳の方を向く。
「俺は……これにする。」
岳は恋成就のお守りに手を伸ばした。
「えっ、岳って好きな人いるのっ?!」
驚いて岳に迫ると、岳が一歩後ずさって、笑った。
「まぁな。……”俺が一番分かってる”人だよ。」
「へぇ?そっかぁ…。」
岳が離れていってしまうのを想像すると、少し寂しい気持ちになった。
帰り道、岳と並んで家路に沿って歩く。
「あ、自動販売機ある!あったかいの飲みたいなぁ。」
「じゃあ買ってきてやるよ。」
岳は小走りで自動販売機のところへ向かった。
「ほら。」
岳は片手にココア、片手にお茶を持ってきた。
「歩実はココアだろ。」
「当たり!岳は私のことよく分かってるねぇ。」
あれっ?と、自分の言った言葉に引っかかった。私のことをよく分かってる?どっかで聞いたような…、と、首をかしげたが、岳にあったかいココアを手に当てられてすぐに吹っ飛んだ。
「あったかーい。」
私は両手でココアを包んで岳に笑いかけた。
とろけるような私をおかしそうに笑って、岳は歩き出した。
今日は、岳と久しぶりのお出かけで、私の胸はココアのように温かくなった。
~二十話に続く
最後まで読んでくれてありがとう!
岳かっこいいなぁ。(個人的に岳がタイプです)
次も読んでくれたら嬉しいです!では!




