表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狼と仔山羊  作者: 藍内
6/9

狼は羊を食べるから

 僕は、柱時計の中にいる。何故ここにいるのか思い出せない。

体を見た。僕の体はまるで羊の様になっていた。

驚きながら何故こんな姿になっているのか考えていると、家の外から足音が近づいてきた。

 誰だろう?

足音の主はドアを勢いよく開けた。柱時計の中からはドアのある方向を見ることが出来ないため、誰なのか分からない。

 そいつは家の中に入ってきた。奥に入ってくるとその姿が見えた。

 そいつは狼だった。

とても恐ろしい姿で、見た瞬間声を上げそうになったが必死で堪えた。見つかったら食べられてしまいそうだ。

 目をつむり、手で膝を抱え、動かないように、物音を立てないように、怖さで震えるのを必死で我慢した。

狼は、なかなか出ていかなかった。

 物音がした。何をしているのか目を開けて見てみると、タンスの中や机の下辺りから羊を引っ張り出し、食べていた。助けようとも思ったけど、羊達が何の抵抗も出来ずに狼に食べられているのを見ると、勇気が出ず、ただじっとその場から動けなかった。

しばらくして、やっと狼が出ていってくれた。

僕は狼が出ていったのを確認して、柱時計の中から出た。怖かったせいか足が震えてまともに立てなくて、床に座り込んでしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ