神罰から生まれた着ぐるみ
新作を投稿します。
読んでもらえなら大変嬉しいです。
「はぁ」
思わず溜め息を付いた。
私は普通の女子高生の虎縞桃香。
平穏な暮らしを送るのが望みなのに大きな悩みを二つ抱えている。
一つ目は同級生の汗野香織にストーカー紛いの行為をされている事だ。
いつも大胆に身体を密着させてくる。
油断すると首筋の匂いを嗅ごうする。
どうやら私の汗の匂いが超好みらしい。
「桃香さん、おはようございます。今日も良い汗の匂いですね。身体を密着させても構いませんか。首筋の匂いを嗅いでも良いですか」
元凶の香織は今日も絶好調だ。
「ふざけないでよ。このバカども」
【ラリアット】
「があ」
【ラリアット】
「うわ」
【ラリアット】
「ぎゃあ」
私は虎縞桃香。
学校には内緒で校則違反の覆面レスラーのアルバイトをしている普通の女子高生だ。
二つ目は小柄なのを良いことにイジメをしてくる同級生達の事だ。
今は毎日イジメをしてくる連中に制裁としてプロレス技のラリアットを喰らわしている最中だ。
小柄だが毎日鍛練しているので筋肉質で頑丈な身体なのだ。
「陰険学級委員長、取り巻きの馬鹿達は片付けたわよ。後はアンタだけよ」
「な、何をするつもりよ」
「こうするのよ」
イジメの張本人である学級委員長に平手打ちを喰らわせた。
毎日毎日イジメを仕掛けてきやがって本当にムカつく。
もう我慢の限界よ。
何度も平手打ちを喰らわしてやった。
「や、やめなさい。私は学級委員長よ」
「ダメよ。この程度じゃ腹の虫が収まらないわ」
更に平手打ちを喰らわせ続けた。
「うぇえええ」
遂に子供のように泣き出してしまった。
「おい、やめないか」
担任教師が止めに入った。
「黙れ。クソ担任。私がイジメを受けていた時には無視したくせに今になって教師ヅラするな」
「ひぃいい」
クソ担任に気絶するまで拳骨を喰らわせた。
「退学だ」
退学となってしまったが後悔も反省もしていない。
私は女神ドジル。
地上を監視していたら女子高生の不埒な行動に気が付きました。
あの女子高生は何ですか。
尊敬すべき教師に暴力を振るうなんて女神として絶対に赦せません。
これは神罰を与えなければなりません。
【鑑定】
ピンクタイガーという覆面レスラーのアルバイトをしているわよね。
ピンクタイガーの着ぐるみに変異後に仲の悪い女神ヤーナの管理する異世界に転移させて、絶望を与えてあげましょう。
【変異】
【転移】
桃香は女神によって着ぐるみの姿で異世界転移させられた。