女神の思い付きから生まれた着ぐるみ
追加プロローグです。
「私は女神ヤーナ」
着ぐるみが大好きな普通の女神よ。
とても良いことを思い付きました。
配下の天使全員を着ぐるみの姿に変異させましょう。
善は急げと言いますし、直ちに実行しましょう。
【変異】
「「「「なんじゃ~これは」」」」
着ぐるみフェチの女神がとんでもない事を思い付いて、本当に実行してしまった。
天使ミカエルはホワイトライオンの着ぐるみに、天使ガブリエルはブラックウルフの着ぐるみに、天使ラファエルはゴールドラビットの着ぐるみに、天使ウリエルはパープルベアーの着ぐるみに、配下全員が変異させられた。
「皆が可愛い着ぐるみになって、私は大変嬉しいです」
「「「「女神様、元の姿に戻して下さい」」」」
「嫌です。元の姿には戻しません。絶対に拒絶します」
天使達が元の姿に戻してくれと必死に懇願したが、女神はあっさりと拒絶した。
実は着ぐるみには女神の加護が付与されており、護衛対象の聖女に危険が迫った場合、彼女の退避先となる事が出来る。
女神はその事を説明して、天使達を強引に納得させた。
「女神様の御神託が下りました。それは配下全ての天使様達を着ぐるみの姿に変異させたという想定外な内容です」
「「「「・・・・」」」」
大聖女から御神託の内容を伝えられたが、神官達は理解出来ずに無言になってしまった。
「ハハハ、お、お腹が痛い」
「・・・・そんなに大笑いしないで下さい」
聖女セイラに大笑いされて、ミカエルは不貞腐れてしまった。
「モフモフ、気持ち良い」
「・・・・そんなに触れないで下さい」
聖女ローラにモフモフされて、ガブリエルは不機嫌だった。
「クンカクンカして良いよね」
「・・・・匂いを嗅がないで下さい」
聖女カグヤにクンカクンカされて、ラファエルは迷惑していた。
「パープルなんてキモい。男のクセにみっともない。天使なら恥を知れ。恥知らずはさっさと死ね」
「・・・・ごめんなさい」
聖女ミラーに罵倒され続けて、ウリエルは落ち込んでしまった。
「私はセイラ様に大笑いされた」
「セイラ様は笑い上戸だからな」
「俺はローラ様にモフモフされた」
「ローラ様はモフモフするのが大好きだからな」
「自分はカグヤ様にクンカクンカされた」
「カグヤ様は匂いフェチだからな」
「僕はミラー様に罵倒され続けた」
「「「・・・・御愁傷様」」」