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入道雲
会社に向かう 横断歩道
人混みの中で ふと思い出す
入道雲を探しに行こう
君が呟いた 遠い日の影
あとさきも考えずに
駆け出せたあの青空の下
蝉時雨が降り注ぐ
開かれた物語の
ページにはあの思い出の跡
風が横切る
ひまわり畑 木陰に座る
君は口ずさむ 不思議な歌
好きだとついに 言い出せずに
微笑みくれた きっと忘れない
あとさきも考えずに
駆け出したあの青空の下
蝉時雨が降り注ぐ
開かれた物語の
ページにはあの思い出の跡
夏がまた来る
ほら高架橋の上に入道雲